Shyrock作





>(参考)四十八手の一例…クリックすると画像が大きくなります






 ファンの方からたまに「Shyはどうしてそんなに体位に詳しいのか?」というメールをいただくことがある。
 元々そんなに詳しいわけではなかったが、ちょっとした切っ掛けで短期間に習得してしまった。
 もちろんそこには体位に深い興味を抱く良きパートナーがいたことも見逃せない。
 ただし、その女性と別れてすでに久しいこともあって、実践回数の少ない体位等はその後試してはみたもののはっきり記憶してなくてうまく行かないものも中にはあるが……。

 さて、ではどんな切っ掛けで多くの体位を覚えることができたのだろうか?
 当時僕は人事異動があり大阪から東京に転勤し某区の1LDKに暮らしていた。
 その頃知合った女性が時々エッセイや夜学問に登場する奈々子であった。
 彼女は当時23才で某広告代理店の営業担当であったが、知人の主催する合コンで偶然知り合い、彼女とは急速に親密さを深めた。

 そして、付き合い始めて2ヵ月が経過した。
 渋谷で遊んだ帰りに、奈々子が買いたい本があると言い出し書店に寄ることになった。
 いつも購読している女性月刊誌を買いたいらしい。

「今日発売日なの。ねえShy、今月の特集知ってる?」
「知らないね~。だって女性誌のことを僕が知ってるはずないじゃないか」
「そうよね。うふ、実はね、大きな声じゃ言えないけどラーゲ特集なの」
「なんだって!?a○・○nって一流雑誌だろう?そんな有名な雑誌でもエッチな特集を組むことってあるの?」
「最近はね、どの女性誌でも競って“ラヴ”特集やってるの。その方が売上げがぐんと伸びるんだって~。今まで男性誌の専売だったSEXを女性読者にも提供することで読者からの支持を受ける。だってエッチに興味がある子ってすごく多いんだから。この特集を組むたびに販売部数がグングン伸びているからやめられないんだって。でも雑誌の品位を保たないといけないから毎月特集を組むわけにはいかないらしく数ヵ月に1回限定だってある情報通から聞いたわ」
「ふうむ、なるほど。さすが広告代理店!やっぱり詳しいね~。ところで、奈々子は体位に興味あるのか?」

 僕は声を潜めることなく普通のボリュームで奈々子に尋ねた。

「しっ!声が大きいわ!もう~恥ずかしいじゃないの~。(声を潜めて)そりゃ当然興味あるよ、大きな声じゃ言えないけど、女の子っていくら気取っててもね、そっち方面にはかなり興味を持ってるものなのよ~」
「へ~、そうなんだ。じゃあ、もっと詳しく載っているセックスの専門書を買えばいいじゃないか?」
「専門書?やだぁ~、そんなの恥ずかしくて女の子が買うはずないじゃん。絶対にムリ~」
「じゃあ、僕が買ってあげるよ」
「えっ?マジで?」
「もちろん」

 そんなこんなで、結局ラーゲの専門書を探すことになった。
 かなり大きな書店なのでたぶん在庫はあると思うのだが、内容が内容だけにどのコーナーに置いてあるかを店員に尋ねるのもバツが悪く、ふたりは店内を目を皿のようにして探し廻った。
 近頃大型書店等には店内にコンピューターが設置されていて、著者やタイトルを打ち込むと簡単に在庫の有無が確認できるようになっているが、当時はまだそのような設備が無かった。

 苦労の甲斐あって待望の1冊がようやく見つかった。
 ところが、いざページをめくってみると、お~お~、あるわあるわ、絡み合い、くんずほぐれつのオンパレード!もちろん裏本のようなマイナーな本では無かったので、モデルさんは男女ともにちゃんと下着を着用していたのだが。
 僕は早速、奈々子が先に選んでいた女性誌とともにラーゲ専門書を握りしめレジーへと向かった。
 レジーには若い男性店員がいた。
 僕としては探していたものが見つかってホッとしていたし、店員も表情を変えることなく淡々と専門書を包装してくれた。
 僕の方を見ることはなかったのだが、ちらりちらりと横にいる奈々子の方を窺っていた。
(これこれ!彼女を見るでない!)といつしか心の中で叫んでいた。

 そして夕食後、専門書を小脇に抱えてラブホへ一目散。
 金曜日で翌日が休みと言うこともあって、最初からお泊り予定でチェックイン。
 ふたりは部屋に入ると直ぐにソファにどっかと腰を掛けて、キス1つすることなく、むさぼるように読書(?)に没頭した。

 ページをめくっていくうちに見たこともないような驚きの体位が現れて、思わず僕が、

「おっ!これすごい!ねえ、これ一度やってみない?」
「私、こんなのやったことない~」
「僕は1回あるかなあ」
「はぁ…?誰とぉ~?」
「ええっ!?あれ?奈々子とやらなかったかあ?」
「やってないよ~。もう!誰とやったのよ~!」
「今、そういう話題よりも……。ねえねえ、これすごいじゃないの!この体位、奈々子とやってみたいなあ~」
「ああん、こんなの見てたら、だんだん感じてきたぁ~……」

 体位写真に話題を移すとうまい具合に奈々子の目はそっちに釘づけ。なんとか話題を逸らせたみたい。ああ、余計な一言には気をつけなくては。
 ページを繰ってみると男女がもつれ合う写真や挿絵が「これでもか、これでもか」と言うくらいに現れる。
 奈々子とすでに実践した体位もあれば、見たこともないような未体験の体位も掲載されている。
 奈々子がページをめくり、僕は奈々子の肩口から覗き込むようなポジションになっている。
 眺めているうちに、ふたりはどんどんと昂ぶっていく。
 僕の股間はすでにギンギンになっている。
 奈々子が変化していることも手に取るように分かる。
 声がうわずり口数が減ってきてる。それに瞳までがしっとりと潤んでいるように見える。
 おそらくアソコはびしょびしょに濡れているだろう。

 やがて僕は背後から奈々子の胸元に指をこじ入れ唇を求めた。
 奈々子はためらうことなく積極的に応じる。
 身体の至るところを愛撫した後、奈々子をお姫様抱っこしてベッドへと運んでいった。
 奈々子は喘いでいるくせに専門書は手から放さない。
 本来ならその滑稽な仕草に笑い転げてしまうのだろうが、奈々子のその熱心な姿に僕は思わず感動してしまった。

(よし、この子とふたりで徹底的に体位を覚えるやるぞ!)

 その時そう決意したことを今でも鮮やかに憶えている。
 最初は専門書を読むまでもなくよく知っている正常位から始め、次に奈々子からリクエストのあった『押し車』と言う後背位系の体位を試してみることにした。

「あああ~、す、すごいわ!あああ~、こんな感じ初めて~、やだぁ~!すぐにイクかも~!」

 奈々子は生まれて初めて試みた体位が結構填まったようで、その乱れようは半端ではなかった。
『押し車』で数分攻め続けた後、専門書のページをめくり次に掲載されている体位へと移行した。
 ただし専門書を眺めながらエッチすると言うのは、少し間が空いてしまうため若干しらけそうな気がしたので、あらかじめ行なう体位をいくつか決めておき、しっかりと記憶しておくことにした。

「おおお!奈々子!かなりやばい!イキそう~!」
「あぁん、Shy、いやん!まだイッちゃダメ~!」

 結局、正常位以外に4体位を試みた頃、僕がもたなくなって先に果ててしまった。その間奈々子は何度かアクメに達していたようだ。
 その後、汗を拭いながら冷えたウーロン茶で喉を潤したふたりは、ベッドに横になりまたもや専門書に目を走らせた。
 そして読んでいるうちにまたもやムラムラ……いつしかまたもやイチャイチャ。
 今度も先ほどと同じように、予め行なう体位を決めておき順番に行なうことにした。
 ふたりは途中休憩もほどほどに、まるで何かに取り憑かれたかのように長時間セックスに没頭した。

 気がつくとカーテンの隙間から朝の光が射し込んでいるではないか。

(ええっ!?もう夜が明けたのか!?はや~っ!)

 その後平日は長時間エッチは難しかったが、週末のデートには新たな体位を次々と試みることにした。
 奈々子が自由が丘の実家から通っていたこともあって、外泊する日はほとんどがラブホだった。
 僕がマンションに女性を連れ込ことが好きではなかったので、必然的にそのようになってしまった。


 専門書に掲載され試してみた体位の中にはすごくよくて印象深い体位もあったが、逆にきついばかりで全然よくないものもあった。
 でも一度はやってみなければ分からないので、片っ端から試してみた。
 体験したことのない体位にチャレンジしてみたいという貪欲な探究心が、奈々子と僕に多くの体位を学ばせた。

 それから数年後、僕に大阪転勤の辞令が出たとき、奈々子も追いかけるように関西に移り住み、そのままふたりの交際は続いた。
 そのお陰もあって、まだ覚えかけだった四十八手をすべて習得する結果となった。
 ところが約1年後ふたりに秋風が吹きまもなく破局が訪れた。
 別れた後も奈々子はこっそりと当サイトを覗いていたようで、別名で掲示板に書き込みをしていたことがあった。
 その後、知人を介して奈々子が結婚したとの噂を耳にしたが、果たしてどんな男と四十八手をこなしているのやら……
 今彼女に少しでも役立っているならば、ふたりで学んだ歳月が無駄ではなかったと考えることにしよう。








奈々子






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