しずか 湯気の中の欲望

Shyrock作





 しばらく会えない……当分愛し合うことができない……
 そう思うと、出逢ったその日のラストのセックスはおのずと激しくなるものだ。
 別れの数時間前から二人は風呂場で抱合っていた。
「背中を流してあげるよ」の言葉から全く異なる行為に変わっていた。
 バスタブの中で僕の愛撫攻撃を受けたしずかは、それが愛液なのかそれとも湯で湿っているだけなのか判別できない状態になっていた。

 風呂場には二つの椅子があり向い合って座る。
 湯気で霞んではいるがこれだけ至近距離であれば、はっきりとしずかの表情がうかがえる。
 バスタブから出てもやることはさほど変わらない。
 唇を重ね合う……抱きしめ合う……
 僕のいかづちが猛り狂ったように大きくなって、しずかの下腹部に当たり抱擁のじゃまをする。
 だがそれも束の間、しずかは腿を大きく広げ僕の膝の上に乗りまたがる。
 しずかの柔らかな肉感が僕の肌を覚醒させる。
 四十八キロの重みさえも心地よく感じる。
 二人の肉体は重なり合う。

 いかづちが湿り気を帯びたスリットへとゆっくりと滑り込んでいく。
 僕は斜め上に腰を突き出す。
 だけど肉ひだは侵入者を拒絶するがごとく狭苦しい。
 それでも肉ひだを摩擦しながら抽送を繰り返す。
 その度にしずかの身体が波を打つ。
 まるで柔構造で設計された超高層建築物のように。

 しずかが弓のように後ろにしなり始めた。
 危ない!頭を打たないように僕は懸命にしずかの背中を支える。
 無我の境地に入っているかのようだ。
 しずかの場合これは絶頂の予兆といえる。
 背中は弓なりになっているが、結合部は激しく僕に擦りつけてくる。

「ああっ……もう……もぉぉぉ……ああっ……気持ちいいっ……もっと、もっとぉっ……!」

 軟体動物のようにしずかの秘所がうごめく。
 いかずちをしっかりと咥えこんでうごめく。
 僕もいよいよトップギアに入りそうな気配だ。
 しずかの声がうわずった声で何か言っているがよく分からない。
 まもなく絶頂を示す言葉が発せられた。

「そこ、すごくいい~~~!あああ~っ!あぁっ……!イク…イクっ…イクっっ……イクッ~~~~~~!」

 Gスポットを強く擦ったせいか、しずかの身体をかつて経験したことのないような快感が突き上げ、秘所から蜜しぶきを飛ばし、しずかは何度も痙攣し快感に酔いしれた。
 溢れ滴り続ける多量の蜜液にしずかと僕は濡れてしまった。

「すごっ……風呂じゃなかったら凄いことになってる!」

 次の瞬間、しずかより少し遅れて僕も我慢しきれなくなってついに発射してしまった。

 二人は達したあと何故だか急に寂しくなって挿入したままくちづけを交わした。
 すでにしずかの中で萎えていたが気にも留めないで。


















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