“イク”ってなあに?










 この夜学問では“絶頂”について(いわゆる“イク”ことについて)、すでに様々な角度から述べてきたが、まだまだ語り尽くしてはいない。いや、この偉大なる女性の神秘を語り尽くすことなど不可能かも知れない。
 それでも果てることのない探求心。女性の最も崇高でかつ最高の快楽とも言える“絶頂”。女性自身だけではとどまらず、男性にとっても非常に関心の高い事項だ。何故関心を抱くのか?それは女性の多くが、絶頂に憧れ、絶頂を望み、絶頂を目指すからである。男性にとっても他人事ではないのだ。
 もちろん絶頂に到達しなくても、セックスによる快感は十分にあるわけで、個人差はあるが、特に絶頂にこだわらない女性も多い。ただ一度絶頂を体験してしまえば、以降望むようになるのはやむを得ないことだろう。

 今日は絶頂へ導くためのテクニックを述べるのではなく、絶頂とはどういったメカニズムで生じるのか、といった点を検証してみたいと思う。

 絶頂とは、性行動の一連の営みで迎える性反応の最大にして得られる極致感であると性科学者マスターズ&ジョンソンは述べている。彼の1966年の有名な報告書 "Human Sexual Response"の中で克明に語られている。
 静止期(平静状態)から性的反応の始まりである興奮期、性的刺激によりイニシエィトされる。その興奮期から一時期、プラトウな状態の平坦期(高原期)に入る。平坦期に入ると、性的緊張を一層強化させるためのそなえといえる最も重要な時期といえよう。有効な性的刺激の強さとその時間、そしてその高まりを増大させようとする個々人の意思によって異なる。
 その時期の中で、ある大きな高まりが引き金となって、オーガスム期(絶頂期)という極致感が得られる。このオーガスム期は、性的刺激によって引き起こされた血管の充血、筋肉の緊張、連縮という現象が起き、極度の肉体的、精神的緊張を迎えるのだ。そして、その消失する時期までを指す。次に、その余韻を悦楽する時期ともいえる消退期を迎える。
 つまり女性の“イク”という感覚は、極度の肉体的、精神的緊張感から来るというわけだ。

 余談ではあるが、美学に寄せられる相談メールで最も多いのが「絶頂」である。「イクってなあに?」「彼女を一度イカせたいけどどうすればいいの?」「イキたいけどまだイッタことがない。どうすればイケるの?」など絶頂に関する興味は尽きないようである。なお、中には大胆にも「Shyさん、一度私をイカせてよ」と言うメールもある。無礼ではあるがこういったメールには返事を出していない。“性”とはそういうものではないからである。












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