第5話

 僕はまるでハトが豆鉄砲を食らったように慌てふためき、ありさのフェラチオから逃れようとした。
 だがしかし……

「逃げちゃダメェ~……」

(ジュポジュポジュポ……)

「ううっ……!」
「Shyさん、しゃぶる前から大きかったけど、ありさと同じ部屋で寝てたから興奮したのかな?」
「違うって!これはね男の生理現象なんだよ。男はみんないっしょ!」
「へえ~、な~んだ、つまんない~。ジュポジュポジュポ……」

 ありさは男の『朝立ち』を知らないのだろうか。
 かまととぶっているのか、それとも単に無知なだけなのだろうか、僕は理解に苦しんだ。
 ありさにしゃぶられているうちに、いつしか僕のパーツは別人格が形成されたかのように大きく変貌を遂げようとしていた。

「うわっ!Shyさんのここカチカチになってきたよぉ~」

 怒張したものはありさの口内に包まれて、今にも破裂しそうになっていた。

「ありさちゃん、やばいよ、もうやめろって!」
「全然やばくなんかないよ。もう食べ頃かな?さぁてと……」

 屈んでフェラチオに夢中になっていたありさはムクッと起き上がり、バスローブを脱ぎ捨て猛然と上に乗って来た。

「おいおい!ちょっとちょっと~!」

 僕に馬乗りになったありさはいきなり唇を寄せてきた。

「Shyさあ~ん…好きだよ~……」

(チュッ!)

(んんっぷっ……)

 長い髪が僕の首筋に触れる。
 女の毛先は身体に触れるとくすぐったいものだが、ありさは素知らぬ顔でキスに没頭している。

「Shyさぁ~ん~、早くキスしたかったぁ……」

 どう反応するべきか戸惑う僕。
 元々好意を抱いていた相手だから、いくら御託を並べてみても結局は冷たくなんかできない。
 
 まもなくありさは腰を動かし、僕の怒張したものに照準を合わせてきた。

「Shyさぁ~ん……」
「ありさちゃん……」

 僕を見つめる瞳が爛々と輝いている。
 ありさは位置を確かめるように手を添えて、腰をぐいっと沈めた。

(いきなりかい!)

 まったく前戯をしていないのに、どういうわけかすでにじっとりと潤っている。

「あぁぁぁぁ~~~ん!Shyさんのモノがありさの中に入ってるぅ……ついにShyさんと1つになれたぁ……ありさしあわせ……!」
「ううっ……すごい!」

 窮屈な膣に硬直したモノが半分ほど収まっている。
 ありさはさらに腰を深く沈め、より深く肉棒を咥え込もうとした。

 僕は潤んでいる泉の中に、もっともっと深く沈めたい感情に襲われた。
 膣内に入れば入るほどグイグイと締まっていき、亀頭が吸いつかれているような感覚に陥った。

 欲情が一気に高まり、僕はありさを強く突き上げた。

「あぁぁぁ……」

 ありさは大きく息を吐く。

 健気な表情とは裏腹に、中心の泉は、僕を絞るように締めつける。

「あぁぁぁ~~~、ありさちゃん、すごいよ。グングンくる……」

 たまらず僕は、ありさをの腰を抱え、幾度となくピストンを繰り出した。
 泉へとズニュッと音を立てて踏み入る。
 下から突き上げるたびに、ジュワ~ッと温かい泉が溢れる。
 ありさは屈み込み胸を合わせ、「んっんっ……」と艶やかな声を耳元で響かせる。
 初めのうちは僕の動きに合わせていた腰は、自ら波打とうとしている。

「ありさちゃん、すごくいい……」
「Shyさん、私も~…最高っ!」
「ううっ……」
「はふ~ん、Shyさ~ん!すっごく気持ちいいよ~~~!!」
「うう、うううっ……!」
「シャ、Shyさぁ~ん、今1つになってるんだねぇ?あぁん、嬉しい~……」
「1つになっているところ見てみたい?」
「うん、見てみたい~」
「じゃあ、覗いてごらん」

 僕はありさの頭に手を添えてやり、ふたりがつながっている部分が見えるようにした。
 騎乗位であれば、上に乗っている女性が少し俯くだけで容易に覗くことができる。

「きゃっ!恥ずかしい……」

 ありさはほんのりと頬を染めて照れて見せた。
 それでもつながっている箇所への視線は逸らさない。

 覗き込んでいるありさの意表を突くかのように、強く腰を突き上げブリッジでありさの腰を浮かせた。

「きゃっ!」

 バランスを失ったありさは思わず僕の胸板にしがみつく。
 ブリッジのままゆっくりと回転を加えてみる。
 新たな快感の訪れに、ありさは艶やかな声を漏らした。

 肉と肉が絡み合う至福の時間。
 僕とありさは同じ『歓び』を共有する。
 にもかかわらず、僕の心の中で二つの声がとどろく。

(何を迷ってるんだ?彼女を正面から受け容れる時じゃないか)
(いや、やっぱりそれはできない)
(健気なありさちゃんをひたすら愛するべきだ)
(いや、それは……)
(もっと自分に素直になれよ、バカShyが!)

 心の中でぶつかり合う二つの声、葛藤する僕。

「Shyさぁん、ありさもうメロメロ~……」
「ありさちゃん……」

 自分から求めたわけではないが、結果的にありさが宿泊するホテルで一夜を過ごし彼女を抱いている。
 ここまで来て何をためらっているのだ。
 もう後戻りなんてできないじゃないか。
 自分にそう言い聞かせた僕は猛然とありさに挑みかかった。

 腹の上で身体をくねらせるありさの桃尻をしっかと担ぎ上げ、下からうねる渦潮のように肉棒を捻じ込んだ。

「あっ、あっ、そんな!あっ、あっ、食い込んでくるぅ~!やんやんやん~!あああっ、Shyさ~~~ん!そこすごくいいいよ~~~!!」

(ズンズンズン!ズンズンズン!グリュングリュングリュン!)

 渦潮を回転させるたびにありさはピクリピクリと反応する。
 よほど敏感な箇所が擦れてしまったのか、上体を弓のように反らせ、激しく喘ぎ始めた。

「あぁん、あんあんあん~そこすごい!そこすごい!そこ感じるぅ!そこだめぇ~~~~~!!」


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