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第3話 「あああ~!やめて~!やめてください!いや、いや、いや~ん!」 「そう嫌がることはない。すぐに良くなって来るからな。ふっふっふ……」 「後生です!やめてください!ああ……あああ~~~!」 ロキの指は高速回転でイヴの木の実を攻めた。 アダムの指の感触とは全く違っている。 アダムの愛撫も悪くないが、ロキのツルツルの指での愛撫は想像を遥かに超えて素晴らしい。 心で拒んでみても肉体は言う事を聞かず、美しい身体に秘められた雌の本能を開花させる姿を示しながら、イヴは甘美なる快楽地獄の泥沼へと捕らわれていく。 止めども無く溢れる蜜は、イヴの秘部周辺に止まらず大腿部にまで達した。 「あん、あん、あん~!あ~~ん!」 イヴの喘ぎ声がつややかになってきた頃、異形とも言えるようなロキの肉棒も次第に大きく硬く変身を遂げていた。 「さあ、婚約者イヴよ、そなたに最高の快楽を与えてやるぞ」 ロキは卑猥な笑みを浮かべてイヴに上体を寄せた。 その時、 「待て!!」 と、ロキの背後から声がした。 ロキが振り返るとそこには一人の男が立っていた。 アダムである。 ロキはベッドの近くに置いていた剣に手を伸ばしたが、それよりも速く一本の矢が放たれた。 「ヘラクレスの矢だ!受けてみるがよい!」 矢は見事ロキの胸に命中した。 「グワッ~~~!!!!!」 ロキはもんどりうって床に倒れ込んだ。 「アダム~~~!!」 「イヴ~~~!!」 「助けに来てくれたのね。ありがとう。恐かったわ……」 「イヴを探して森をさまよい、ようやくイヴが落ちた穴を発見したんだ。穴に飛び込もうとした時、大天使ミカエル様が現われて、この矢を持って行くようにと言われてヘラクレスの矢をもらったんだ。魔界では木の矢は効き目がないらしく矢は銀でできているんだって」 「そうだったの。命をかけて私を助けに来てくれたのね。ありがとう、アダム……」 イヴの頬に一筋の涙が伝った。 アダムはイヴを抱きしめながら、頬の涙を拭ってやった。 ロキが倒されたことで、配下の者たちは恐れをなし蜘蛛の子を散らすように逃げ去った。 ただしリリスだけは一人残って悲壮な表情でアダムに懇願した。 「アダムさん、お願いです。私達の王になってくれませんか。そしてイヴさんはそのお后様になってください。お二人さえよければ、アダムさんには週に6日イヴさんを愛されて、残る1日だけ私を愛して欲しいんです。だってロキより強いんだもの……ポッ……きっとアチラの方も……」 「リリスさん、無茶なことは言わないで!」 イヴは眼を吊り上げてリリスを睨んだ。 しかしリリスの願いは魔界では決して不自然なものではなかった。 一夫一婦制などと言うものは、人間が生み出した一つの『道徳』に過ぎないのだから。 アダムとイヴはリリスから地上に帰還できる扉を聞き出し、すぐに扉へと向かった。 扉にはリリスと数匹の魔物たちが見送りに来てくれた。 「アダムさん、イヴさん、さようなら」 「リリスさん、お世話になったね、ありがとう。元気でね」 二人は扉を開き祠の中に入った。 「これからどこに行くの?」 「地上だよ」 「私達、地上で暮らすのね。嬉しい」 「うん、大天使ミカエルもエデンはダメだけど、地上なら良いと言ってくれたので、今から二人で行こう」 「地上っってどんな所かな?楽しみだなあ~」 「きっと素敵な所だよ。色々と苦労はあるかも知れないけど、二人なら乗り越えられるよ」 「そうよね。がんばりましょう」 「ところで……」 「なに?」 「ロキとエッチの最中だったけど、彼、良かった?」 「もうアダムったら~。いいわけないじゃないの」 「でも、あんあん、言ってたような……」 「もう言ってないよ~!」 「わ~!そんなに怒らないでよ!地上に戻るエレベーターが壊れちゃうじゃないか」 「おっと……」 地上に向かう次元の歪みの中でふたりは久々の再会を喜び合った。 アダムはイヴを抱きしめ甘い口づけを交わした。 アダムの左手はイヴの細い腰を撫でながら、次第に秘所へと移動した。 小高い丘に指が滑ったとき、イヴはかすかな反応を示した。 指は小高い丘をさらに下りまもなく木の実に達した。 木の実を指で転がし、さらには亀裂をそっと撫ぜた。 イヴは眼を閉じ幸福感を噛みしめる。 (やっぱり大好きな人に愛されるのが一番だわ……) 指は亀裂に埋没する。 すでにおびただしいほどの潤いをみせている。 「ああん、アダム、ちょっと強すぎるわ。もっと優しくして……」 立ったままの姿勢でアダムはイヴと結合する。 イヴはわずかに脚を広げ、アダムのそれを受け入れた。 アダムの腰が前後に揺れる。 イヴの背中が弓なりになる。 「あああ~!アダム~、イク、イク、イク、あああ~ん、イク~~~!!」 アダムのものはイヴの中で大きく膨張する。 「イヴ、イヴ、愛しているよ!おおお~っ!」 この後アダムとイヴは地上で家庭を築き、多くの子供を授かり幸せに暮らしたと言う。 完 前頁 |
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