ファンタジー系官能小説『アダム&イヴ秘伝説』




Shyrock 作




第1話


 神さまは自分と同じような姿を持つ生き物を造りたいと考えた。
 神さまは土を手に取り生き物を形造り始めた。

「よし、できたぞ」

 神さまは完成した生き物の鼻孔に命の息を吹き入れた。
 すると自分によく似た生き物は、この世で初めて魂を持つ生物となった。

「うん、我ながらよくできたわい。この生き物は『人間』と呼ぶことにしよう。名前はアダムにしよう」

「うん?天に女神がいるように、人間にも『女』が必要だな・・・」

 神さまはすでに完成したアダムのあばら骨を1本取り、女の形を作り上げた。

「う~ん、美しい・・・よくできた。よし、名前をイヴとしよう」

 こうしてアダムとイヴが誕生した。
 アダムとイヴは、エデンの園にある全ての木の実を食べることを許された。
 しかし、神さまは『善悪の知識の木』だけは食べることを禁じた。

「もしも私の忠告を守らずに『善悪の知識の木』の実を食べたなら、お前たちに不幸が訪れる・・・解ったな」

 アダムとイヴは神の言葉を怖れ、言いつけを硬く守った。

 アダムとイヴの楽園での生活は大変幸せなものだった。
 澄み切った泉で水浴びをしたり、ペガサスに乗って楽しんだり、天使の歌声を聞いたり・・・
 それにふたりで愛し合ったり・・・

「あぁ・・・アダム、ソコいいわ。もっと突いて!あぁん!気持ちがいいわ~」
「イヴ、君はどうしてこんなに素敵なんだ。いつまでもいつまでも君を愛しているよ」
「あぁ、嬉しい~。アダム、私もあなたが大好き。ずっとずっと愛し合おうね」
「おお、イヴ、イ、イキそうだ!おお、おお、おおお~~~っ!」
「ああん!私ももう~、もう~、もうイキそう~~~!!ああん、あああああ~~~!!」

 ふたりは抱き合いながら、愛し合った後の余韻を楽しんでいた。
 アダムはイヴの髪を優しく撫でながら囁いた。

「ねえ、イヴ。ずっと気になっているんだけど、どうし神さまは『善悪の知識の木』の実を食べてはいけないと言ったんだろう」
「さあ、どうしてかしら・・・」
「すごく美味しそうだし、一度食べてみたいな~」
「ダメよ!神さまが不幸が訪れるって言ってたじゃない。絶対にダメよ!」
「うん、そうだね~。解ったよ、食べないよ」

 ある日、イヴは『善悪の知識の木』のそばを通り掛かった。
 イヴは木を眺めながら考えていた。

「う~ん、確かにアダムの言ってたとおり、『善悪の知識の木』って美味しそうだな~。他の木の実は赤いのにこの実だけは黄金色に輝いているし。一度だけでいいから食べてみたいな・・・」

 実は『善悪の知識の木』いっぱいにたわわになっている。
 陽射しを浴びて、ひときわ美しく輝きを見せている。

「1個ぐらい食べたって分からないと思うんだけど・・・。あ・・・でもいけないわ。神さまの言いつけだもの」

 イヴは食べたい衝動を押さえて、その場から立ち去ろうとした。
 その時、どこからともなく囁き声がした。

「食べればいいさ。すごく美味しいんだから。1個ぐらい食べたって分からないよ」

 イヴは声のする方向を見つめた。
 するとそこにはまだら模様の一匹の蛇がとぐろを巻き鎌首をもたげていた。
 今語りかけたのはこの蛇だろうか?

「そんなに恐がらなくてもいいさ。僕はどこにでもいる普通の蛇だよ」
「普通の蛇なのにどうして喋れるの?」
「はっはっは~!実はね、僕が話せるようになったり賢くなれたのは禁断の知識の果実を食べたからなんだ。君だって食べればきっと何か知識や能力がつくと思うよ~」
「え~!?この木の実を食べて喋れるように?わあ、すごい!」
「すごいだろう?」
「じゃあ、私が食べればどんな知識や能力がつくんだろう?」
「それは僕にも分からないさ。食べてのお楽しみ~ってとこだね~」
「そうなんだ」
「神さまも今出掛けているし、1個や2個無くなって大丈夫だよ~。食べちゃえ!食べちゃえ!」
「そうね。1個だけなら構わないわね~」


第2話


 イヴは手を伸ばして、禁断の実を木から1個もぎ取った。
 そしてかじってみた。

 イヴは驚いた。
 何と素晴らしい味だろうか。
 今まで味わったことのない甘酸っぱさが口の中に広がる。

「わあ!すごく美味しい~♪」
「だろう?」

 一口、二口、三口・・・と食べているうちに、身体の奥が燃えるように熱くなって来た。
 それに妙な場所がむづ痒いような、疼くような変な気分になって来た。

「あれ?何か変な気分・・・」
「ふっふっふ」

 蛇はニヤニヤと笑っている。

「あぁ、熱いわ・・・どうしたのかしら?」
「ふふふ。早くも木の実の効果が現れたようだな?」
「どういうこと?」
「ふふふ、その木の実は強烈な催淫作用があるんだよ。つまりエッチがしたくてしたくてたまらなくなるんだよ」
「えっ!?うそ!そんなの~!・・・あなた、私を騙したのね?」
「ふふふ、今ごろ気づいてももう遅いよ。イヴよ、君は女の一番恥ずかしい場所に太いものを挿し込まれたくたまらなくなるのだ。ひっひっひ~、わっはっは~!」
「くうっ!何と言うことを・・・」
「ひっひっひ~」

「ああぁ!ダメッ!何かおかしい!変になって来た!」

 イヴはよろめきながらも、その場から逃れようとした。
 蛇の前から立ち去って、恥ずかしい部分に自分で指を挿し込んで激しく擦りたい気分なのだ。
 しかしイヴが逃れようとした時、イヴのスラリと伸びた長い脚に蛇がクルリと巻きついてきた。

「きゃ~~~!いやあ~~~!」
「ひっひっひ~、君は逃げられないんだよ~」
「お願い!私をこの場から去らせて」
「1人になって何をしようというのだ?」
「そんなこと、そんなこと、あなたに言えないわ!」
「ひっひっひ~、言えないようなことをするのか?」
「はぁはぁはぁ・・・」

 蛇は2重にも3重にもイヴに巻き付いてきた。
 それでも逃れようと必死にもがくイヴ。
 蛇は突然ピ~ッと言う声をあげた。

「なに?今の笛のような音は何?」

 怯えるイヴに蛇は笑いながら説明した。

「仲間を呼んだんだよ。君があんまり暴れるから仲間を呼んで君をここから逃がさないようにしようと思ってね。ふふふ、ほら、もう仲間が来たよ」
(ガサガサガサ・・・)

 まだら模様の蛇が語り終える寸前に無数の蛇が現れた。

「きゃあああ~~~!!」

 蛇の大群はたちまちイヴの美しい身体に巻きついてきた。
 胴体、手と脚、それに首にまで・・・。
 これではとても逃げられそうもない。
 蛇の大群による恐怖と戦慄と戦いながら、一方では身体の異変にもがき苦しむイヴ。

 僅かに動かせる背中、腰のあたりをもぞもぞ動かし、気を逸らそうと試みる。

「はぁはぁはぁ・・・助けて・・・」

 朗かに淫靡さが漂う吐息。

「あぁ、だめ・・・」

 不自由な肉体を動かし続ける。

「は、は、はぁ・・・あぁん、気が狂いそう・・・」

 まだら模様の蛇が冷たい微笑を浮かべイヴに語り掛けた。

「ふふふ、それじゃぼちぼち楽にしてやるか」
「は・・・ は・・・ は・・・」

 胸と腰を上下させて喘ぐイヴには蛇の言葉など耳に届いていない。
 鼻孔は開き、すでに目はうつろになっているが、気持ちだけで持ち堪えている。


第3話


「うう、はふぅ・・・」

 まだら模様の蛇はイヴの太股に巻き付いて、鎌首をもたげた。
 イヴの股間にスルスルと伸びていく。

「ふっふっふ・・・、どれどんな味かな?」

 まだらの蛇は赤い舌をチョロリと出して、淫裂の周辺を舐めた。

「ひやあ~~~!いやあ~~~!や、やめて~~~!」

(ペチョペチョペチョ)

 淫裂からは既におびただしい蜜が溢れ出し、太股まで濡らしている。
 蛇は舌を少し上の方に伸ばし、皮の被った豆をペロペロと舐め始めた。

「きゃあああ~~~!そこはダメ、そこはダメ!し、死んじゃう~~~!」

(レロレロレロレロ~)

「ひいいい~~~~~!」

 狂ったように泣き叫ぶイヴに、ついに蛇の鎌首が襲った。

「さぁ、待たせたな。これからもっともっと気持ち良くしてあげるよ」

 おびただしい蜜を溢れさせる狭い淫裂に、鎌首が入り込もうとしている。

「いや、いや、いや!やめて!恐い!やめて!」
「ふふふ、本当にやめてもいいのか?今、僕が侵入してあげないと君は間違いなく狂ってしまうよ?」
「ううう・・・」

 蛇の一言でイヴは観念したのか、暴れるのをやめてうなだれた。

(もう蛇に任せるしかないわ・・・)

 そういった諦めの気持ちがイヴを支配したのかも知れない。

 まだらの蛇が遠慮なく、鎌首を割れ目に挿し込んでいく。

「ああっ!あああああ~~~~~!!」

 イヴの歓喜の叫び声が楽園に轟く。

 蛇は鎌首を挿し込んだ後、前後に激しく動き始め、内部のひだを擦りまくった。

「ひぇえええ~~~~!!、す、すごい!!凄過ぎるぅ~~~!!」

 仲間の蛇もじっとしてない。
 硬く勃起した乳首を赤い舌がチョロチョロと舐め廻る。
 既にパックリと割れた亀裂から顔を覗かせている豆にも舌が伸びる。
 イヴの身体に電流が走り抜けた。

「はぁはぁはぁはぁはぁ・・・」
(あぁ、ダメ・・・感じちゃう・・・あ・・ぁ・・・もっと強くして)

 言葉にこそならなかったが、イヴは蛇たちに無意識に要求をしていた。

 木の実の催淫効果も手伝ったのだろうが、彼らの舌技は相当な効き目があった。
 およそ人間の男では及ばないほどの・・・。

 蛇による全身への愛撫、それにまだら蛇の激しいピストンの前に、イヴはついに絶頂を迎えてしまった。

「ああっ!もうダメ!イク・・・イク・・・イクッ!イッチャう~~~~~!!!」


 アダムとイヴは神さまの前でひざまづいていた。

「イヴよ、お前をそそのかしたのはまだらの蛇じゃな?」
「はい、そうです」
「まだらの蛇の正体は実はサタンだったのじゃ。今、ヤツは荒野に放り出してやった」
「ええ?蛇の正体はサタンですって?」

「確かにそそのかしたサタンが最も悪いのじゃが、お前が楽園の掟を破ったことも事実。可哀相じゃが、イヴよ、お前はこの楽園から出ていってもらう」
「えっ!?は、はい・・・分かりました・・・」

 うなだれるイヴを横目に、アダムが神様に頭をあげて語った。

「神様、イヴの罪は私の罪。彼女をこの楽園から追い出されるのならば、僕も共に出て行きます。僕のわがままをお許しください」
「アダム!何を言うの!あなたは何もしてないわ!出て行くのは私ひとりで充分よ!」
「いや、ダメだ、イヴ。君1人を荒野に追い出す訳には行かないよ。そんなことをすると僕は生涯後悔することになるだろう。神様、お願いです。僕も追い出してください!」
「よし、分かった。アダムの願いを認めることにする。それにしてもお前たちは美しい心を持っておるのう。これからはお前たちのその気持ちを“愛”と名付けることにするぞ」

 エデンの園を追われた二人ははじめて“夜”というものの恐怖におののいた。
 エデンには夜がなく永遠に昼が続いていたが、最初の夜という精神的な苦痛を受けたあと、二人ははじめての日の出というショッキングな出来事に驚愕する。
 炎の神が二人を焼き尽くしに来たものと思い込んでしまったのだった。

 神は二人を安堵させるため、大天使ミカエルに命じてインド洋の海域にある光輝く黄金の杖を取って来させ、またガブリエルとラファエルにはエデンの園から香とミルラを取って来させた。
 そして大天使たちはこの贈り物をアダムとイヴの元へと運んだ。
 二人が住んでいた宝の洞窟の中では、夜になるとその光り輝く黄金が二人を明るく照らし出したという。
 その後、二人は可愛い赤ちゃんを二人授かり幸せに暮らしたと言う。

 一方、荒野に放り出されたまだらの蛇サタンは、己の犯した罪を反省するどころか、逆に神を恨み、その後地獄に移り住んで悪魔となったと言う。















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