第6話
「背中にキスしただけですごい反応だね。ふふふ、かなり責め甲斐があるようだ。じゃあ、これを使えばどうなるのかな?」
男がそうつぶやくのとほとんど同時に、背中にふわっとした柔らかなものが触れてきた。
「!?」
突然私を襲ってきた感覚は快感でも痛感でもなく、くすぐったさであった。
「何?それ?くすぐったい…」
くすぐったさは背中だけではなく腕や肩先にも広がっていった。
「これか?これはどこにでもある羽根箒だ。」
「えぇ?羽根箒?そ、そんなもので~?ひゃぁ~くすぐったいからやめてぇ…」
「これで股間を責めればどうなると思う?」
次の瞬間、パンティのクロッチの辺りに柔らかい感触がかすめた。
(…!!)
「く、くすぐったい…いやぁ…やめてぇ…だ、だめぇ~…」
腰をよじってくすぐったさから逃れようとした。
ところが両脚が広げられ2脚の椅子にそれぞれ固定されているため、真正面からくすぐりを浴びる結果となってしまった。
羽根のさわさわとした柔らかな感触が、パンティの窪んだ箇所を責めてくる。
「ひゃぁ~…あぁん、だめぇ、いやぁ~やめてぇ…」
男は身体を屈ませて、股間を覗き込むようにしながら羽根箒を操作させている。
あまりにくすぐったいから、動かせないことが分かっていても羽根先から逃れようと腰に動かせようとしてしまう。
「どれ、敏感な豆はこの辺りかな?」
男は聞こえよがしに嫌らしいことを囁きながら、微妙な箇所を責めてきた。
クロッチの上からではあっても、少し触れられるだけですごく感じてしまう。
「あぁ!そこはだめっ!」
(サラサラサラ…)
「はぁ~ん!いやぁ~!そこはだめなのぉ~!」
(サラサラサラ…サラサラサラ…)
「ひゃあ~~~!あぁぁぁぁぁ~~~!」
くすぐったさから逃れられない苦しさで、額から冷汗が滲んできた。
「ふふふ、感じるのか?」
「か、感じるぅ…」
「ん?パンティを穿いたままじゃ嫌だって?」
「そ、そんなこと言ってないわ!」
「じゃあ、脱がしてダイレクトにくすぐってやろうか。」
「やめて!もう十分感じているから。」
くすぐったさが続くと、それは苦しみへと変わる。
だが男は私の意志など無視して、パンティを後ろの方から一気にずらしてしまった。
「ふふふ、パックリと下のお口が開いているじゃないか。ここを攻めて欲しいのか?」
男はそうつぶやくと陰唇を指でつねった。
「いたいっ!」
「バイブをぶち込んでやっても良いが、それは調教が終わってからだ。」
吐き捨てるようにそう告げると、男はクリトリスの皮を剥き広げ、再び羽根箒を宛がってきた。
(サラサラサラ…サラサラサラ…)
くすぐったさが先程よりも増し、私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「いやぁ~~~~~!こそばい!やめてっ!」
(サラサラサラ…サラサラサラ…)
「ひぃ~~~~~!!」
(サラサラサラ…サラサラサラ…)
クリトリスは皮の上からであっても、触れられるとすごく感じる場所なのに、わざわざ剥き上げられ、直接羽根で責められたものだから私は激しく感じてしまった。
感じるという生易しいものではなく、それは既に苦悶の世界へ没入したと言っても過言ではなかった。
それでも容赦なく『くすぐり責め』が続く。
脂汗が身体から吹き出てくるのが分かる。
「きゃぁ~~~~~!いやぁ~~~~~!」
くすぐったくて、苦しくて、涙が溢れて止まらない。
私の苦悶に歪んだ顔が正面の鏡に写っていた。
第7話
「ひゃっひゃっひゃっ~!くっ、くすぐったい!やめて~!いやぁ~!」
「ふふふ、くすぐったいか?知ってるか?昔、犯人を白状させるためにくすぐり責めと言う拷問が実在したことを。」
「そんなの知らないわ。それよりくすぐるのはもうやめて。気が変になっちゃうから。」
「ふん、悪いが僕はお客のオーダーは聞かない主義でね。僕は僕の方法で責めさせてもらう。」
男はきっぱりとそう言い放つと、また羽根箒を持つ手が動き出した。
「くす、くすぐったい!だめ!もうやめて!気が狂っちゃう~!」 「心配しなくていい。5分や10分くすぐリ続けても気なんか狂わないよ。ん?あれ?妙だね。くすぐったがってるくせにここ濡れて来たじゃないか。」
「・・・!?」
男はニヤリと笑いながら、クレヴァスに指を挿し込んできた。
(クチョクチョクチョ・・・)
「いやっ!」
「ふふふ、やっぱり。かなり濡れているようだね。」
(クニュクニュクニュ・・・)
「ひぃ~!」
「これをご覧よ。」
男は指先を見せつけた。
愛液に濡れてテカテカと光っている。
指先を私の頬に近づけてきた。
「・・・!」
粘着性のある不快な感触が頬に付着した。
男は顔を近づけてつぶやいた。
「不二子・・・だったね。君はかなりスケベーな女のようだね。」
「そんなことないわ。ふつうよ。」
「嘘をついちゃダメだよ。くすぐっただけでこれだけ感じまくるぐらいだから、かなりのスケベーさ。」
「感じたんじゃないわ。くすぐったかっただけ。」
「ふむ、くすぐったさと快感とは紙一重でね、その微妙な狭間に君はさまよい、そして感じてしまった。」
「そう取るなら取ればいいじゃないの。」
「ふふふ、その気取った態度もどこまで持つかな?不二子、鏡を見てご覧よ。いくら気取ってみても、君はあられもない姿を晒している。こうして性器までさらけ出しているんだから。ふふふ。」
男はそうつぶやくと、またもやクレヴァスに指をこじ入れた。
「あっ・・・」
指は亀裂の内部を這い廻った。
鋭敏なエリアが刺激され、私は欲情を抑えきれず、つい艶声を洩らしてしまった。
「あぁぁ・・・いやぁ・・・」
「ふふふ、かなり開発されているようだね。今までどれだけのペニスをここに咥え込んだのかな?」
「あぁ・・・そ、そんなこと言えないわ・・・経験は少ないわ・・・」
「人数は少ないけど徹底的に愛されたとか。」
「知らないわ・・・そんなこと答える必要ないわ・・・」
(クチョクッチョクッチョ・・・)
「あっ・・・あぁぁ~・・・だ、だめぇ~・・・」
「ふふふ、かなり感じてきたね。」
(グッチョグッチョグッチョ・・・)
「あぁん・・・いやぁ~・・・あぁぁぁぁ~・・・」
私の額からはすでに汗が薄っすらと滲んでいる。
突然、ピタリと指の動きが止まった。
「さてお遊びはこれぐらいにして・・・」
男はくぐもった声でそうつぶやくと1本の真っ赤なローソクを取り出してきた。
第8話
(あぁ・・・ついに・・・)
かつて、雑誌でローソクを垂らされて悶え苦しむ女性を見たがある。
初めて見た画像に強い衝撃を受けたことを憶えている。
胸の鼓動が高鳴っていく。
「ふふふ、恐いか?」
「恐くなんかないわ・・・」
「そうかね?一瞬顔がこわばったように思えたが。だが、これは普通のローソクじゃないんだよ。」
「どういうこと?」
「ローソクをよく見てご覧。」
男はローソクを目前に近づけた。
「これは・・・!?」
「ふふふ、分かったかね?これはローソク型のバイブなんだよ。半分はローソクだが、逆の先端はバイブになっている。スイッチを入れるとほら。」
ローソクと反対側の先端がまるで男根のような形になっていて、スイッチを入れると同時にクネクネと卑猥な動きを見せ始めた。
「じゃあ今から、このローソク型バイブの威力を最大限に発揮できるよう縛り直してあげるからね。」
男はそういうと私の戒めを解き始めた。
椅子から下りた私は鏡の前から離れ、奇妙な形をした大きな椅子に誘導された。
肘掛けの先に足を置くスペースがあって、まるで産婦人科の治療台のようだ。
「その椅子に座るんだ。おっと、その前にその残った布切れは取ってもらおうか。」
私は恐る恐る椅子に腰を掛けようとすると、男はパンティを脱ぐよう指示をしてきた。
先程2つの椅子にまたがった時、パンティをずらされて秘所になぶられたが、男の真正面からの視点を浴びなかったのはまだ救いだった。
ところが次の椅子に裸で座るとどうなるか、おおよその察しがつく。
「早く脱ぐんだ。」
男は命令口調で私に威圧してきた。
「ここまで来て恥らってどうする。早く脱ぐんだ。」
次の言葉に私は観念してパンティを下ろし椅子に座った。
レザー張りの冷たい感触が伝わってきた。
「両サイドにある足台は飾りじゃないんだよ。さあ、足を乗せて。」
誘導する言葉に従い私は左右の台に足を乗せた。
「よし、それでいい。ふふふ」
両足が左右に割り開かれ、男の視線をかわすことができない。
「恥ずかしいか?せめてもの情けだ。目隠ししてあげよう。」
男は私の後ろに廻りアイマスクを着けてきた。
真っ暗になってしまった。
目隠しをされると恥じらいは薄らぐが、一方では、次に何をされるのかが分からず恐怖感は募るものだ。
(カチャッ・・・)
「・・・!?」
腹部にベルトを巻きつけられたようだ。
(カチャ・・・カチャ・・・)
足首にも何やら足枷のようなものを填められたようだ。
私は診察台のような椅子に完全に固定されてしまった。
「そんなに身体をこわばらせなくてもいいよ。別に拷問するわけじゃないのだから。ただし君が従順になってくれないと拷問するかも知れないよ。ふふふふふ、なんせ僕はサディストなんだから。ふふふふふ・・・」
男の台詞はまんざら冗談ではないような気がして、かすかな戦慄感が横切った。
第9話
しばらくは男の気配が無かった。
この場を離れて何をしに行ったのだろうか。
(次はどんなことをされるのだろう・・・もしかして熱いローソクを垂らされるのかしら。それともダイレクトにバイブで責めてくるのかしら・・・)
目隠しをされてしまったため、男の行動が全く読めず、不安が募る。
ずっと気がつかなかったが、BGMは「ジムノペティ」が終わっていて、別のピアノ曲に変わっていた。
だがもうタイトルを思い出す余裕など無くなっているようだ。
(コツン、コツン・・・)
男が戻ってきたようだ。
「退屈かね?」
「そんなことないわ。」
「何を持ってきたと思う?」
「分からないわ。」
「チューブ入りのチョコレートだ。」
「えっ・・・?そんなもの持って来て何をするの?」
「まさかパンに塗って食べるほど暇は無いのでねえ。」
男がそうつぶやくと、突然、冷たい感触が乳房を襲った。
液体のチョコレートを胸に垂らしているようだ。
男は乳房に指を副え、垂らしたチョコレートを伸ばし始めた。
ぬるぬるとした奇妙な感触が私を苛んだ。
先程の筆責めほどではないが、少しくすぐったくもある。
チョコレートを伸ばしながら、乳房全体を愛撫された。
(何か変な気分・・・)
カカオマスの甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「ふふふ、乳房を食べたくなってきたよ・・・」
「冗談はよして。」
以前付き合っていた彼氏に胸にジェルを垂らされ愛撫された経験がある。
私はその時の感触を思い出していた。
「少し感じてきたようだね。」
「そんなことないわ。」
「そうだろうか?下のお口もチョコレートを食べたがってるようだが。」
「そんないやらしいこと言わないで。」
「よし、下のお口にもプレゼントしよう。」
男はそういうと恥丘にもチョコレートを垂らした。
「・・・!」
とろりとした感触は恥丘の勾配を下り、亀裂の中へも沁み込んでいった。
「うっ・・・」
指が恥丘に触れてきた。
くるくると円を描くように恥丘を撫で回し、やがて裾野へと向かっていった。
「あぁっ・・・」
指を1本挿し込んだ男は、ゆっくりと指を旋回させた。
チョコレートは亀裂を中心にその周辺まで隈なく塗り込められた。
「いやぁ・・・」
「ふふふ、甘い香りがプンプンと漂ってきたね。どれ・・・」
男は亀裂に着いたチョコレートを指ですくい取り、ぺろりと舐めた。
「美味い。どうだね?不二子にも一口あげようか?」
「いらないわ。」
断ったにもかかわらず、男は指を口に挿し込んで来た。
「・・・・・・」
「ね?美味しいだろう?だけどまもなく不二子の蜜と混じってもっと美味しくなるんだよ。ふふふふふ」
男はそう言い放つと指を亀裂に宛がい激しく擦り始めた。
「あぁぁぁ~・・・そ、そんなにいじらないでぇ~・・・いやぁ~・・・あぁぁぁぁぁ~・・・」
第10話
「ふふふ・・・かなり感じてきたようだね。」
「そ、そんなことないわ・・・あぁ・・・あぁぁぁ~・・・」
「ふふふ・・・嘘はいけないなあ。不二子、ここを擦られるってそんなに気持ちがいいの?じゃあ言葉で哀願してごらんよ。『不二子のおまんこをもっと擦ってください。』って。」
「そんなこと言えないわ・・・あぁっ・・・」
「言わないならこのデリケートな場所にローソクを垂らすことになるけど、いいんだね?」
「だめっ・・・それはいやっ・・・」
大股開きでローソクなど垂らされたら、外陰だけではなく内部にまで沁みこんで来て火傷を負いかねない。
不二子は服従を余儀なくされた。
「じゃあ、言うんだね。」
「分かった、言うわ・・・」
「ふふふ」
私は蚊の鳴くような声で囁いた。
だって音にするのは恥ずかし過ぎるんだもの。
「不二子の・・・おまんこを・・・もっと擦ってください・・・」
「聞こえないよ。もっと大きな声で。」
「そんなぁ・・・」
「嫌なの?」
「いいえ、言います・・・。不二子のおまんこを・・・あぁ、恥ずかしい・・・もっと擦ってください・・・」
「よし、では、リクエストどおりしっかりと擦ってあげよう。」
男はチョコレートでべとついた指を秘裂に挿し込んで、先程よりも早いピッチで出し入れを始めた。
擦るたびに聴こえてくる粘着音が、いっそう卑猥さを引き立たせた。
(ヌチョヌチョヌチョ・・・ヌチョヌチョヌチョ・・・)
「あぁぁ~・・・あっあっあっ・・・あぁぁぁぁぁ~~~・・・」
(グチョグチョグチョ・・・グチョグチョグチョ・・・)
「ひゃぁぁぁ~~~・・・はぁぁぁ~~~・・・あうっ・・・あぁぁぁ~~~・・・」
男が責めるのは秘裂だけではなかった。
陰唇にも指を運び揉むような仕草を見せたり、時には核を剥きあげたうえ、強く擦ってきた。
「あぁっ!あぁ、そこは・・・いやぁ・・・だめぇ・・・あぁぁ! ふぁぁぁ~~~・・・!」
愛撫というにはあまりも強過ぎる。
めくるめく快楽に私の身体はとろけそうになっていた。
いや、正確には既にとろけ始めていた。
指のピッチがどんどんとスピードを上げていく。
「・・・!?」
秘裂から3センチほど奥を擦られた時、今までにない快感が私を襲った。
(なに・・・?なんなの?この感触は・・・!?)
快楽のボルテージは一気に高まってしまった。
もう声を抑えきれなくて・・・
「いやぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~!!」
(グチョグチョグチョ!グチョグチョグチョ!グチョグチョグチョ!)
「ああっ!!いやっ!!すごっ!!あぁっ!だめっ!!あぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~!!」
(グチョグチョグチョ!グチョグチョグチョ!グチョグチョグチョ!)
身体がすごく熱くなってきた。
中から何かが噴出そうとしている感じ。
まるで火山の噴火直前みたいな・・・。
今まで体験したことのない快感が私を激しく襲った。
(何かおしっこが漏れそうな時の感覚・・・いや違うわ・・・もっと気持ちいい感覚・・・なんなの?この感じ。あぁっ!だめだわ!!すごい!すご過ぎる!!)
「あぁ、だめぇぇぇぇぇ~~~~~~!!もう、もう、もう擦らないでぇ~~~~~~!!ひぃ~~~~~~~~~~!!」
(ピシュッ!)
第11話へ
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