惠 こしあん



Shyrock作




第1話~第5話 第6話~第9話





雪の銀閣寺



第1話


大阪に住む惠は1月2日、恋人の俊介とともに京都へ初詣に訪れていた。
ふたりは平安神宮を参拝した後、俊介が銀閣寺を見たいと言い出したため立ち寄ることになった。
東京生まれの俊介にとって古都京都は憧れの街であり、普段から時間があればぜひとも訪れたいと思っていた。

早くも陽が西に傾き掛けてきた頃、ふたりは銀閣寺の帰リ道、参道に建ち並ぶ土産物屋の前で立ち止まっていた。

「ほう、八つ橋を焼いている。いい香りだなあ。ねえ、惠、せっかく京都に来たし、土産に八つ橋を買って帰ろうか?」
「そやねえ、どれ買う?種類が色々あるんやけどぉ。」
「惠は白餡が嫌いだって言ってたけど、黒餡だったらいけるよね?」
「うん、黒餡やったら、粒餡でも漉し餡(こしあん)でもいけるよぉ。」
「じゃあ、この漉し餡にしよう。これ、1つくれる?」
「おおきにぃ~」

ふたりは土産に漉し餡入りの生八つ橋を買うことにした。

「京都は八つ橋以外にも土産って種類が豊富だね。」
「そうやねえ、いっぱいあリ過ぎて何買うたらええんか迷うわ、あはは。落雁(らくがん)も有名やし、美味しいお饅頭もようけあるしねぇ。せやけど全国的に有名なんはやっぱり八つ橋やねぇ。あっ、せやせや、五色豆も有名やったわ。」
「五色豆?まめ・・・?」
「どうしたん?急に。」
「いや、突然、豆が食べたくなったもので。」
「えっ?八つ橋だけやなしに、五色豆も欲しいのん?」
「いや、その豆じゃなくて・・・。」
「ええっ?もしかして・・・その豆やないと言うことは・・・きゃぁ~!エッチ~~~!」
「おいおい、ここは道の真ん中だよ。恥ずかしいじゃないか。もっと声を落として・・・」
「あはは、せやねぇ。」
「行こう・・・。」
「行こうて、どこ行くん?」
「そんなこと決まってるじゃないか。」
「あのぅ・・・もしかして・・・ラ・ブ・ホ・・・?」

俊介は惠を見つめ黙ってうなずいた。

「せやけど、この辺にあらへんし、どこ行くのん?」
「タクシー拾って、南禅寺へ行こう。」
「南禅寺?あの辺にラブホあるん?」
「ある。」
「俊介、京都の人やないのに、よう知ってるねぇ。さては以前、女の子と来たんちゃう?」

惠は俊介の手の甲をキュッとひねった。

「いててててて!もう~何をするんだよ~。惠ったら~。違うよ。今日デートに来る前にネットで検索しておいたんだよ。」
「ほんまかなあ~?」
「信用しろよ。」
「まぁ、ええわ。あんまりいじめるんやめとこ。ほな、行こ?」
「うん。」


「運転手さん、南禅寺へ行ってくれるかな?」
「南禅寺ですか。もう閉まるかも知れませんがよろしいのですか?」
「いや、お参りじゃないので。南禅寺の向かい辺りで止めてくれたいいよ。」
「はい、分かりました。」

運転手は何食わぬ顔でエンジンを掛けた。
銀閣寺から南禅寺までは大した距離は無いのだが、近道である哲学の小道をクルマが通れないため、迂回して南禅寺まで行くことになった。



第2話


「この辺で止めてくれるかな?」

タクシーは南禅寺参道の入口附近で止まった。
日が暮れかけていることもあって、参拝を終え帰る人の姿もまばらになっていた。

「ほんまにこの辺にホテルあるん?」

タクシーから降り歩き出すと、惠がポツリと俊介に尋ねた。

「直ぐだよ。」

俊介はそう言って少しはにかんだ。

ふたりは信号を渡り狭い道へと入っていった。
1分も歩かないうちに左手にメルヘンチックなラブホが現れた。

「うわっ、ほんまやぁ、あった~!まるでおとぎ話にでも出てきそうな建物やねぇ。」
「そうだね。この東山の景観とちょっと不釣合いな感じがしないでもないけどね。」
「ふうん、せやけど表通りとちごて(違って)、通りを入った目立たへん場所やからええんやろねぇ。」
「さあ、入ろうか。」
「うん。」

ふたりはいそいそとオートドアを開いた。

「・・・!」

エントランスに入ると3組のカップルが目に入った。
1組はパネルにあるボタンを押している。
まもなく部屋に向かうのだろう。
他の2組は待合コーナーのソファに座って、退屈そうに順番が来るのを待っていた。

「満員みたいやねぇ・・・せっかく来たのに・・・」
「そうだね。この近くにもう1軒あるようなので、そっちへ行ってみようか?」
「いや、待ってみよ。うち、このホテルなんか気に入ってしもたし、ここにしょう。待ってるカップルは2組やし、直ぐに空くんちゃうやろか?」

待合コーナーは半透明のパーテーションでカップル単位に仕切られているので顔は見えないが、男女のヒソヒソ話は漏れていた。
ふたりは空いているソファに腰を掛けて順番を待った。
順番が来るとテレビモニターを通して連絡がくるシステムになっているので後は時を待つだけだ。

しばらくすると順番が来た隣のカップルがソファから離れていった。

「次の次やね。うち、何かドキドキしてきたぁ。」
「どうして?僕とは今日が初めてという訳じゃないのに。」
「なんでやろ・・・せやねぇ、もうじき俊介にすんごい(凄い)ことされるとおもたら、えらい緊張するわぁ。あはは。変かなぁ?うち・・・」
「そんなこというから僕まで緊張してきたよ。」
「あはは、伝染したん?」

テレビモニターにバラエティ番組が写し出されているが、ふたりとも目に入っていない。
待つ間がやたら長く感じられる。

まもなくテレビモニターに部屋案内を告げるメッセージが流れた。

「あ、うちらやわ。」

惠は飲み掛けの缶コーヒーをテーブルに置き立ち上がった。

エントランスホールからエレベーターに向かう途中、ふと見ると新たな2組のカップルが順番を待っていた。

「よう流行ってるねぇ。」
「正月だものね。初詣の帰りに寄り道したくなるんじゃないかなあ。」
「うちらもそうやもんね。」

惠はにっこり微笑み俊介の顔を見つめた。

エレベーターが降りて来た。
俊介は3階のボタンを押した。


「わぁ~、部屋の中は乙女チックやわぁ~!可愛い~!」

惠は少女のようにはしゃいだ。
部屋は適度な広さがあり、愛らしい照明が部屋の数箇所に施されていた。
ベッドは左側の隅にあり、ピンク色のベッドカバーが部屋全体の調度品とよく調和しているように思えた。



第3話


惠が先にシャワーを浴びた。
俊介といっしょに風呂へ入っても良いのだが、いっしょに入るとおそらく風呂で盛り上がってしまうだろう。
今日は姫初めでもあり、風呂場よりベッドでゆっくりと過ごしたい。
結局ふたりとも風呂では軽くシャワーを浴びるだけにとどまった。
冷え切った身体は抱き合えばあたたまる。
惠は白のTバックを穿き、バスタオルを巻きつけベッドへ向かった。
裸よりも下着を着けて現れる方が俊介が好むことを、惠は今日までの付き合いで十分に知っていた。
俊介は飲み掛けのミネラルウォーターを枕元に置いて惠を迎えた。

俊介はライトのつまみを調節しながら惠に尋ねた。

「暗すぎる?」
「ううん、ちょうどええんとちゃう?」

ほの暗い灯りが惠の美しいシルエットを映し出した。
惠は俊介に並んで横に座った。

「寒くないかい?」
「うん、だいじょうぶ・・・」

俊介は惠の肩に手を廻し、そっと抱き寄せた。
甘い女の香りが俊介の鼻腔をくすぐる。

(チュッ・・・)

ふたりは唇を重ね合った。
無言で愛を囁き合う至福のひととき。
言葉を交わさなくてもお互いの気持ちが通じ合う。
ずっとこうしていたい。
時間が止まればこのままでいられるのに・・・。

「惠・・・?」
「え・・・?」
「今年もよろしく。」
「あはは、うちの方こそよろしゅうに。ちゅうか、こんな場面で挨拶するのん変やわ。」
「変か?」
「うん、変や。せやけど嬉しいわ。」
「どうして?」
「大好きな人とこうして新年からいっしょにいられるんやもん。」
「いっしょにいるだけ?」
「ううん、いっしょにいるだけやのうて、1つになれるもん・・・」
「惠・・・」

俊介は惠を寝かせ強く抱きしめた。
そして首筋に唇を這わせた。

「あぁ・・・」
「惠・・・」
「あぁ、俊介・・・好き・・・」
「僕も惠が大好きだよ・・・」

(チュッ・・・チュッ・・・)

「あぁぁぁ~・・・」

俊介の唇はひとところに落ち着かない。
まるで生き物のように場所を変えていく。
首筋から耳・・・耳から唇・・・
唇から乳房・・・乳房から乳首へ・・・

「あっ・・・いやぁん・・・あぁっ・・・あぁぁぁ~・・・」

(チュッ・・・チュルッ・・・)

唇に加え、指も活発なうごめきを見せ始めていた。
唇と指との小気味よいコンビネーションが惠を一気に昂ぶらせていく。

「あぁ~・・・あぁん、あぁん・・・あぁ~・・・あぁ~・・・」

俊介は乳首を吸いながら、指をゆっくりと移動させた。
惠の吸いつくような肌の感触が、俊介の五感を次第に痺れさせていく。
指は下腹部に到達しTバックに指が掛かった。
惠がピクリと反応する。
まだ鋭敏な箇所に触れられてはいないのだが、人間は予兆で事前に反応してしまうことがある。
こんもりとした恥丘に指が触れ旋回を始めた。
惠が喉の奥から声を漏らした。

「あぁ・・・」



第4話


俊介は再び惠の唇を奪った。
それでも恥丘を撫でる指の動きが緩慢になることはない。
ふたつの舌が躍動感を見せる。
まるで軟体動物が乱舞するかのように。
不意に惠が手を伸ばし、俊介の股間をまさぐった。
バスタオルの向こうには既に隆々と怒張した俊介の分身があった。

「わぁ・・・もうこんなに大きなってるやん・・・」
「ふふ、惠のせいだよ。」

恥丘を触れていた俊介の指は一気に下降し、惠の内股に到達した。
惠としては何やら肩透かしを食らった感があったが、それはいつもの俊介の癖だと意に介さなかった。
十代の少年のように性急に女の恥部を攻めたりはしない。
じっくりと焦らして来るのだ。
焦らされることにより、果実は一段と熟成し、たわわに実る。

指は膝の裏から太股の付け根へ、半円を描きながら何度も膝から太股の付け根へと往復した。
大きな手は一見不器用そうに見えるが、動きは実に滑らかであった。

「あぁぁ~・・・」

巧みな愛撫に惠は次第に欲情していった。

「あぁん・・・そこ・・・そこ感じるぅ・・・」
「ここ感じるの?」
「うんっ・・・あぁっ・・・もう焦らさんと早よう・・・」
「ふふふ、惠はせっかちだなあ」
「あぁん、早よう・・・」

俊介はおもむろにTバックに指を這わせた。

「あぁ・・・」

俊介はTバックの上から陰毛の辺りを柔らかく包み込むようにして手のひらを乗せ、決して最も敏感な部分には触れないようにして、パンティラインに沿って指を這わせた。

「あぁぁっ・・・」

しばらくそんな動作を繰り返しているうちに、惠が堪らなくなってきたのか、腰が自然に動き出し足を交差し始めた。
次の瞬間、俊介は指をTバックの中に滑り込ませて、亀裂に沿って這わせた。
亀裂は既に潤沢な潤いを見せている。
亀裂をゆっくりとなぞっていくうちに、さらに秘境の奥地から愛液が溢れ出て、ヌルヌルとした液体で亀裂が満たされてしまった。
俊介は人差し指と中指に愛液をしっかりと絡みつかせて、亀裂全体を上下に撫でさすり、そしてクリトリスの包皮をそっと剥きあげた。
その動作は実にやさしく緩やかで、まるでガラス細工を扱うかのようであった。
剥きあげたクリトリスを指で軽く押したり、くるくると円を描いたりしているうちに、惠が激しく悶え始めた。

「あぁ~・・・あぁっ・・・か、感じる・・・あぁっ、もうあかん・・・我慢でけへん・・・早よう・・・早よう~・・・なぁ、俊介ぇ~・・・」

「早く何が欲しいの?」
「そんな意地悪なこと言わんとぉ~・・・」
「だって言わないと分からないもの」
「俊介のぉ・・・あぁん、そんなん恥ずかしいこと言われへん!・・・」
「言わないとあげないものね~。」
「意地悪ぅ・・・俊介の意地悪ぅ~・・・言うさかいに~言うさかいに~・・・」
「じゃあ言って。」
「俊介のおちんちん欲しい・・・」
「よ~く言えました~。」

俊介は惠のTバックを膝の辺りまで引き下ろした。
完全には脱がされなくて、膝の辺りでぶらぶらしている。



第5話


俊介は惠の膝に手を添えた。
足がゆっくりと割り開かれていく。

「さあて、惠のお○んこをじっくりと観察しようかな?」
「いやぁん・・・エッチぃ・・・そんな恥ずかしいこと言うたらあかぁん・・・」

俊介は惠の恥毛を撫でながらポツリとつぶやいた。

「うわぁ、ものすごく濡れているじゃないか。エッチする前なのにもうボトボトじゃないの。」
「あかん・・・そんな恥ずかしいこと言うたら・・・」
「ねえ、惠の湧き水を飲みたくなってきたよ。」
「湧き水?私の?いやぁん、そんなぁ・・・」
「この前ネットで『藍と観音の美学』というサイトを見てたら、色々な体位が紹介されててね。」
「うん・・・」
「その中に『石清水(いわしみず)』と言うのがあったんだけど、一度、惠とやってみたくて。」
「ええ?どんな体位なんやろ・・・?」
「うん、僕が仰向けに寝転んで、惠は僕の顔の上に騎乗位でまたがるだけだよ。後は僕が惠の割れ目をチュウチュウ吸うだけ・・・。」

惠は俊介の語る体位を思わず想像してしまった。

「いやぁ~ん!そんな恥ずかしいこと、うち、でけへん!」
「恥ずかしがることないよ。クンニの一種なんだから。」
「せやけど、うちが俊介の顔にまたがるんやろ?そんなことやっぱりでけへんわ。」
「出来るって。すごく気持ちいいらしいよ。」
「ん?そんなに気持ちええのん?」
「羞恥心がメラメラと煽られてめちゃ感じるらしい。」
「そうなん?ほな、いっぺんやってみよかなあ?」

最初は『石清水』を拒んでいた惠であったが、好奇心も手伝って、俊介からのエッチな提案を受け容れることになった。

早速、俊介はベッドの中央で仰向けに寝転んだ。
惠は恐る恐る俊介の首筋辺りにまたがった。

「惠・・・もっとこっちに来て。」
「そんなん言うてもぉ・・・」

惠は躊躇してなかなか俊介の顔の真上には乗らない。
焦れた俊介は、惠の腰の後ろに手を添えてグイグイとたぐり寄せた。
惠の繁みが俊介の口元に近づいた。

「いやぁん・・・」
「そんな立膝にしないで腰をもっと下ろして。」

俊介の注文が飛ぶ。
惠はゆっくりと腰を沈めた。
陰唇がぴちゃりと俊介の唇に密着した。

「いやぁ・・・」

(ペロリ)

「あぁっ・・・」

俊介が舌を出し、唇にくっついた陰唇を舐めた。
惠は腰をびくつかせ即座に反応する。

(ペロペロペロ・・・)

「はぁ~ん・・・」

鼻から抜けるような声を出す惠。

(ペチョペチョペチョ・・・)

舌先は亀裂をこそぐように器用に蠢く。
じっとしていられなくなった惠は敏感に反応し腰をねじる。

「あっ・・・あっ・・・ああっ・・・しゅ、しゅんすけぇ~・・・すごい!あぁぁぁぁ~・・・いやぁ~~~・・・」

(ベチョベチョベチョ、ベチョベチョベチョ・・・)

惠の亀裂からは甘い蜜が止めどなく溢れてきた。
その様子はまるで岩の狭間から溢れる清き水のようで、俊介は体位の命名の由来を身をもって知る結果となった。
俊介は口に流れ込んだ蜜をゴクリと飲み干し、すぐさま愛撫を再開した。
惠は真っ直ぐ座ってられなくなって、身体を傾けたり、のけぞらしたりしながら激しく喘いだ。

「あぁぁ~・・・すごい~~~・・・しゅ、俊介ぇ、すごぅええわぁ~~~・・・あ、あかん・・・腰が抜けそうやぁ・・・」



第6話へつづく






雪の南禅寺










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