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前編 寒い季節、家の風呂というものは温まらないものだ。 その点、ラブホは広いし温まるし、それに何よりも、好きな体位でエッチもできるから好きだ。 休日のランチタイムを過ごしたふたりはそのままラブホに雪崩れこむ。 腕を組んでまるでおとぎ話に出てくるような建物に近づくと、惠はポツリといった。 「コンビニ寄って行こうか?」 目的のラブホのちょっと手前にコンビニがある。 大好きなヨーグルトと身体に塗るローション、それに綿棒を買った。 最近、ラブホの近くのコンビニにはよくローションが置いてある。 これは知る人ぞ知る……だ。 もちろん、気の利いた店主に限るのだろうが。 初めてローションを買った時などは、何に使うのか首を傾げていた惠も、その用途が分かると、今は僕よりも先にかごに入れてくれる。 しかし、綿棒の目的は分からないようだ。 「耳が痒いの?」 「ふふふ、まあ、後で分かるさ」 「何よ。もったいぶって」 ラブホの風呂は湯がすぐにいっぱいになるから気持ちがよい。 それと後の掃除もしなくていいからとても楽だ。 いくら一人暮らしに慣れても、風呂の掃除だけはどうも苦手だ。 ベージュ色のタイルの湯船で惠が僕を待っていた。 僕はかかり湯をしてから、惠のうしろ側に入った。 惠を膝に乗せるかたち。 (チュ……) 肩先から首筋を抱いて軽くキスをする。 そのまま手をまわして胸のふくらみをゆったりと撫でてみる。 弾けるような感触が返ってくる。 もう一度、後れ毛のあたりにキスをする。 さきほどよりももう少し濃密に。 「あ……」 惠は感じたのか小さく声を漏らせる。 惠の臀部に早くも僕の硬くなり始めたものが当たる。 自分の股間の下から、大きくなった僕のものを指でさわる。 慈しむように撫でる。 「おっ……」 僕も思わず声を出してしまう。 僕が惠のおなかの辺りに手が滑りこんだ。 黒く揺らぐ隙間に指を挿しこむ。 (クニュ……) 「いやぁ……」 心地よい肉の感触が、指から脳天に駆け抜ける。 僕のものを触っていた惠の指が、はたと止まり、神経を一箇所に集中させている。 愛らしい女の証を僕の指は撫で続ける。 ときおり、木の実を触ったりもして。 「ちょっと待って……後でしよ?私、髪が洗いたいの」 「うん、分かった。美味しいものは後からゆっくりとご馳走になろう」 そういって彼女の言葉に同意する。 最初の頃は、恥ずかしがっていっしょに風呂に入らなかったものだ。 でもあれから一年。 今は二十五歳の女の裸体をどうどうと僕の前に晒せてる。 僕と出会った頃はまだわずかに少女ぽさが残っていた惠。 だけど今はもう完全な女に変身している。 腰つきがふっくらして、落ち着いた。気のせいかな? 僕は湯船からそんな惠の横顔を見ているだけで、気持ちが和んでくる。 惠は縛っていたヘアバンドを外した。 パラリとセミロングのヘアが広がる。 女は髪型で表情を変えるという。 艶のある、量の多い黒髪が惠をより美しく見せる。 僕には、今から乱れたいという惠の心を見せているように思えた。 それは男の勝手な妄想? 惠が軽くシャワーを浴びると、髪がしっとりと水気を帯びた。 湯気の中でより色っぽく映える。 惠は手慣れた様子で、シャンプーする。 うつむき加減になって、髪を前に垂らした。 豊かなヘアの束がヤナギの枝のように前に垂れた。 惠の顔が少しかくれ、シャワーの水が長い髪をつたって流れ、しずくが間断なく髪の先から落ちた。 髪に隠れていた首筋から髪の生え際の肌があらわになる。 惠の手が器用に髪の生え際を撫でて、シャンプーを浸透させている。 肌が湯気と水気で光って、キスをしたくなるような大人の色気を漂わせている。 前屈みで髪を洗っているので、形のいいおっぱいが垂れる。 彼女が髪をいじる度に、振り子のようにふたつのおっぱいの先が揺れた。 僕はその光景に見とれた。 (美しい……この光景って、まるで芸術だな……) ピンクの乳首だけを見ていた。 惠の無防備な姿に、「いとおしい」という感情が心から溢れた。 惠がシャンプーの濯ぎを終える頃、僕は爆発しそうなくらい高まっていた。 ローションを風呂桶に適量落として、ぬるま湯で薄めた。 てのひらにひとすくいして、惠の背中にピチャリとつけて、やさしく撫でた。 「あっ……」 惠はその何とも言えないヌルリとした不思議な感触に、一瞬だが背をそらせた。 撫でる…… 撫でる…… 背中を撫でる。 肩甲骨辺りを中心にまんべんなく撫で続けた。 「あぁん……いやぁ……」 惠は敏感に反応をしめした。 「どう?気持ちいい?」 「うん……ああん……すごくいい……」 ローションをまたすくって、右の乳房に…… もう一度すくって左の乳房に塗った。 両手で膨らみを包み込むようにしながら、指に少し力を加えて撫でてみる。 弾力性に富んだこの触感……自分の身体のどの部位を探しても見つからないだろう。 これこそ女の感触というものであろうか……と今更ながら感慨に耽る。 「はぁ……」 惠から悩ましい吐息が聞こえてきた。 (ニュルニュル……) さらりとした希釈されたローションが撫でているうちに粘ってくる。 乳首をつまんで指先でこねてみた。 「ダメぇ……そんなことしちゃぁ……」 僕の指圧の度に惠は身悶えさせる。 もうかなり感じているのだろうか。 確認をしてみたい……と思った。 再びてのひらにローションをたっぷりとすくって、腹を腰や撫でてみる。 どこか性感帯をくすぐったのであろう、惠はプルンと震えた。 さらにローションをたっぷりとすくって、湯でしめった繁みに近づけた。 (ピチャ……ピチャピチャ……) 「はぁ~ん……そこはダメぇ……」 繁みがローションにまみれて白濁色に変わっていく。 普通なら不快なはずのネバネバとした感触が、今は逆に、惠に快感を与え始めている。 恥丘をてのひらでなぞりながら、ゆっくりと指のひらを下に移行させていく。 後編 二つの小高い土手に挟まれて、とうとうと大河は流れる。 鋭利に切れこんだその肥沃な三角地帯は、男を誘惑する。 土手にローションをつけて撫でてみる。 「ああっ、ああっ……」 まだ直接大河に指を沈めた訳でもないのに、激しく反応を示す惠。 片手で乳房を掴み愛撫を加えながら、一方の手はデリケートな場所をさする。 惠の背中と僕の胸が密着し、胸の鼓動が聞こえてくるようだ。 ローションをもう一度すくって、大河にあてがった。 「あっ!いやん……冷たい……」 ぬるま湯で薄めたローションもすでに冷えてしまって、惠の最も敏感な箇所を目覚めさせる。 大河の中に指を沈めてちょっと掻き回してみる。 (グチョグチョグチョ……) 惠が溢れさせた蜜とローションとが入り混じって、卑猥なハーモニーをかなでる。 (ピチョピチョピチョ……) 「ふふ……惠、いい音がするね?」 「いやぁ……そんな恥ずかしいことを言わないで……」 (ピチョピチョピチョ……) 「あぁん……はふぅ……ああん、ああん……」 いじわるな僕の指が、愛らしい真珠を剥き出してなぶり出した。 「ほらほら、惠、ここにもたっぷりとローションをつけて、しっかりと擦ってあげようね」 「ああっ!そこはダメ、そこは嫌っ!」 のけぞろうとする惠の背中をしっかりと抱きしめて、片手は攻撃の手を休めない。 真珠をなぶりになぶった頃、惠の口から何とも切ない声が漏れ始めた。 「はぁ~、もう~……もう、ダメぇ~……私、もう、イキそう……」 メロメロになりかけている惠に更に追討ちを掛ける。 中指をぐっと押し込んで、狭い肉の狭間を擦ってみた。 喘ぎ声が一層大きくなったことに気をよくした僕は、責めを一箇所に集中させる。 Gスポット…… ローシュンつきの指は女の隠蔽部分の性感までも呼び覚ます。 Gスポットを擦りまくられ、湯気の中で泣き声に似た声がこだまする。 「ねぇ……」 「なに?」 「いれて……」 「なにを?」 「いじわる……あれ、入れて……」 「あれじゃ分からない。はっきりと言って」 「もう……お…ちんちん……」 惠は顔を染めて僕にせがんだ。 僕はタイルにあぐら座りして、惠を正面から抱き寄せる。 少し腰を浮かせて、僕のものに照準を合わせる惠。 うつくしき大河の中に太い肉竿を挿しこむ歓び…… (グジュグジュグジュ……) 「はあああああ~~~!」 肉と肉が絡み合う快感。 男であることを最も感じる瞬間。 ローションと愛液まみれの粘膜が僕を包み込む。 (ユッサユッサ……) 惠の尻を抱きかかえて、上下に揺らせる。 その度に耳元で漏れる吐息。 僕のものはギンギンに硬さを増し、天井を突き上げる。 擦る、擦る、擦る。 惠の肉を擦る。 子宮近くのPスポットまでが擦れて、惠は絶叫とも言える声でわめき出す。 (うわぁ……こりゃまずい……) 僕は慌てて、棚に置いたスキンに手を伸ばす。 惠をいったんほどいて、透明のものを装着する。 惠はバスの手摺に両手をついた。 白くて丸いものがふたつ……僕の方を向いている。 裏側から観た大河……やはり美しい…… 再び大河に長い肉竿を突き刺す。 「あああ~!す、すごいっ!」 尻を抱きかかえて、突く、突く、突く。 突いて突いて突きまくる。 (グチョグチョグチョ……) いやらしい音が余計に昂ぶりに拍車を掛ける。 (グチュグチュグチュ……) これ以上無理というほどに深く挿し込んで、回転を加える。 「あっ、あっ、あっ!そんなぁ、そんなぁ、そんなぁ~~~!ああ、ダメ、ダメ、ダメ~~!」 大河が歪むほどに激しくローリング。 声から絶頂が間近と思われた瞬間に再び突きに切替える。 「ああ、もう、もう、もう、イッちゃう、イッちゃう、イっちゃうう~う~う~~~!!」 (ズンズンズンズンズンッ!) 「ひゃあああああ~~~!」 「おお、おお、おお、僕ももう…うわ~~~っ!」 (ドドド~~ンッ!) 大砲を放つ爽快感は頭の中を真っ白に包み込む。 惠は? 惠は体勢を変えようともしないで、恍惚とした表情で俯いたままだ。 腰高の尻もそのまま…… 惠を抱き寄せて熱いくちづけを交した。 「ああん……すごく良かったぁ……」 「僕もだよ……」 シャワーのハンドルを捻って、温かい湯をきょうこの背中に掛けた。 もちろん下腹部に至るまで、丁寧にシャワーで流しながら洗ってやる。 惠はされるがままにじっと大人しくしている。 ふと惠が呟いた。 「ねえ……あの綿棒…あれっていつ使うの?」 「何だよ、やぶから棒に」 「うふふ……ちょっと気になったの」 「それはこの後のお楽しみさ」 「そうなの?じゃあ、楽しみにしてるわ」 「ああ、のぼせそうだ。さあ、あがろう?」 「うん、そうね」 バスタオルで惠の背中、胸、腹、そして下腹部を拭いてやった。 下腹部を拭いているうちに早くも、萎えたはずのものが元気さを取り戻していた。 惠はバスタオルを巻いて、冷たいミネラルウォーターをゴクゴクと飲んでいる。 明るかった部屋がいつのまにか薄暗くなっていた。 淡い光が惠の美しいシルエットを映し出した。 僕はシルエットに向って進んだ。 完 image |