諏訪湖 御神渡り 第1話
1月26日、きょうこは彼とともに国道141号線を南に走り、松本市を抜けて、諏訪湖までたどり着いた。
諏訪湖は四季を通じて釣り人で賑わっており、夏はウインドサーフィンやボートといったスポーツも盛んなところだ。冬の風物詩と言えばやはり白鳥だ。
晩秋になると無数の白鳥が飛来し、冬の間優雅な姿を見せてくれる。
寒さの厳しい冬には、湖上は全面氷で覆われ、その氷が一直線に裂けて盛り上がる「御神渡り(おみわたり)」と呼ばれる不思議な現象が起こるので有名である。
これは、諏訪大社上社の男神が下社の女神のもとへと渡る恋の道である、というロマンチックな伝説も残されている。
きょうこは、この「御神渡り」が見たくて、あえて雪中のドライブを俊介にねだったのだった。
俊介もまた「僕もまだ一度も見たことがないんだ。ぜひ行こうよ」と快く了解してくれた。
行きは順調だったが、運の悪いことに帰り道タイヤがパンクしてしまった。
俊介はクルマをジャッキで上げてタイヤ交換を行なった。
きょうこも手伝おうとしたが、俊介は「大丈夫、僕に任せて。風邪引いちゃいけないから」と言って、きょうこが車外に出ることを拒んだ。
きょうこは俊介の優しさが嬉しく彼の言葉に従った。
雪降る中、苦労のすえ、ようやくタイヤの交換作業は終わった。
もう陽が暮れ掛けている。観光客の姿もいつしか見えなくなっていた。
車内に戻って来た俊介は冷え切ったのだろう、青い顔をしてぶるぶると震えてる。
きょうこは言った。
「寒かったでしょう?だいじょうぶ?何なら私が温めてあげようか……」
「ぶるぶる……おお、寒い……。いいね、きょうこに温めてもらおうかな?」
俊介は震えながらも、にっこりと笑って答えた。
「それじゃ、後ろに行こうか?」
俊介が誘う。
運転席と助手席の狭い隙間からきょうこが先に後部座席に移動する。
上半身を先に移動させたまでは良かったが、下半身が取り残された形になって移動に手間取っている。
お陰でスカートの裾が乱れ、きょうこの白い官能的な太股がストッキング越しとは言っても丸見えになった。
もう少しでショーツも見えそうだ。
俊介はあえて意地悪くきょうこのスカートを覗いてみた。
「きょうこは今日どんなショーツを穿いているのかな?」
「や~ん、見ないでぇ~、エッチ~」
「あっ、見えた、見えた!ピンクだ」
「もう、やだぁ……」
「ああ、ちょっと待って。移動するのは」
第2話
俊介がそういってスカートの中に手を伸ばした。
ピンクの布の向う側から柔かい感触が指に伝わった。
クロッチの中央を中指でなぞる。
「あぁ……だめぇ……」
勢いに乗った俊介はきょうこの腰をしっかりと抱え指に力を加えた。
薄い布の中央に1本の窪みができている。
「割れ目の位置が分かるよ」
「やだぁ……恥ずかしい……」
「どう?ここ、気持ちいい?」
「うん、気持ちいい……はふぅ~ん……」
きょうこは甘えた声をだしながら俊介の右手を自身の陰部へと導き強い愛撫を促した。
クロッチの上からでもきょうこがすでに潤っているのが分かる。
「あれ、きょうこ、もうこんなに湿らせて」
「あぁん…そんな恥ずかしいこと言わないでぇ……」
窪みをなぞっていた指が窪みの上端部へと移動しこりこりとした豆状のものを擦り始めると、きょうこは身体をびくつかせ身体をのけ反らせてしまった。
俊介はきょうこを抱き寄せてそっと唇を合わせた。
「愛しているよ、きょうこ……」
俊介が小声でささやく。
短い言葉だがきょうこにとっては満足な一言である。
今度はきょうこから俊介に唇を合わせた。
きょうこが何を求めているか俊介には分かった。
ふたりはいだき合った。
「僕の身体冷たいだろう?ごめんね、きょうこ……」
「ううん、大丈夫……私が温めてあげるから……」
長い時間タイヤ交換のため車外へ出ていたので冷え切ってしまったのだろう。
きょうこの体温で俊介の身体が次第に温まっていく。
ずっと抱き合っていると、二つが一つになってしまうかのように、体温が行き来し同化していく。
気持ちまでが一つになっていくような気がする。
「ありがとう、だいぶ温まったよ」
「そう?良かった」
「僕の膝においで」
俊介の大きな膝の上にきょうこは座った。
再びくちづけを交わした時、きょうこは俊介が放つほのかな男の香りにくらっとした。
俊介はきょうこのうなじに掛かった髪をかきあげながら首筋に唇を寄せる。
「あぁ……そこはダメぇ……」
きょうこの最も弱い場所であり、勝手に反応してしまう。
◇◇◇
外はしんしんと雪が降っている。
ワイパーを立てたままなので雪がフロントガラスに降り積もり、外が見えなくなってしまった。
車内と外界が隔離され、全長4.4メートル全幅1.6メートルのボックスの中がまるで別世界のようだ。
きょうこはふたりだけの世界に迷い込んだような錯覚に捉われた。
(時が止まればいいのに……いつまでもずっとこのままでいたいから……)
そんな想いに浸りながら、俊介の激しい愛撫にとろけそうになっていくきょうこ。
そんな中、ふと何やら硬いものが臀部に触れるのを感じた。
第3話
俊介は硬くなったモノをわざと当てて誇示している。
薄い布越しに硬いものが擦れその感触が伝わってくる。
「あぁ……すごく硬くなってる……」
きょうこは自身の尻でその硬さの源を確かめた。
勃起しているのがはっきりと分かる。
きょうこがほのかに頬を染めると、俊介は恥らうきょうこの心を見透かしたかのようにスカートの中に指が忍び込んだ。
指は膝頭を数回旋回するとするりとさらに奥へと入っていった。
「あっ、そこは……」
窮屈なショーツの横合いから指が滑り込む。
「だめぇ……」
「きょうこと……したい……」
「あぁ……私も……」
(クニュクニュ……)
慣れた指の動きにきょうこは敏感に反応する。
言葉とは裏腹に膝を閉じようとするが俊介はそれを許さない。
俊介は強引に膝をこじ開ける。
「きょうこ……もうこんなに濡らして……」
「恥ずかしいから言わないで……」
俊介はクロッチの横合いからいじった指を引き抜いて、わざときょうこに見せつける。
指先がてかてかと淫靡な光沢を放っている。
「いやん……恥ずかしいから見せないで……」
きょうこは羞恥に染まり顔をそむけてしまう。
ショーツの上辺に俊介の指がかかった。
「ああ、もう我慢できない……きょうこ、君が欲しい……」
腹の底から絞り出すような声で俊介がつぶやく。
ショーツがゆっくりとずり下がっていく。
さらに俊介はズボンのジッパーを下げて怒張したものを取り出す。
怒張したものは勢いよくきょうこの目前に現れた。
俊介は念のため車外を見廻す。
幸いにも窓に雪が積もっていて車外が全く見えない。
俊介がきょうこのスカートをめくり上げると、白くて艶やかな臀部があらわれた。
「おいで……」
きょうこは俊介と向かい合い彼の膝に座った。
まっすぐに伸びた硬いモノがきょうこの中に食い込んでいく。
(ズニュ……)
「はぁ~ん!」
きょうこの唇から甘く切ない吐息が漏れる。
(ズリュン……)
俊介は挿し込んだモノをいきなり奥まで押し込んだ。
たっぷりと潤った肉壺が容易に俊介を包み込む。
「あっあっあっ!はふ~ん~……」
きょうこは快楽の槍が身体の中心部を貫いたような錯覚をいだいた。
車外でしんしんと雪が降り積もる頃、ふたりは一つになった。
第4話
俊介は突き込むだけにとどまらず、そのあと更に激しく旋回させる。
「ああっ、いい、いい!俊介、あぁぁぁぁぁ~、すごくいい~~~!」
抽挿と旋回に合わせてうごめくきょうこの姿が実になまめかしい。
「しゅ、俊介、わたし……わたし、とろけてしまいそう……」
「僕もだよ、きょうこ……君とずっとこのまま、こうしていたい……あぁ…離れたくない~……」
「離さないで…離さないで……私を離さないで……」
きょうこの声がうわずり、動きもせわしくなっていく。
大事な箇所を俊介に擦りつけるような色っぽいな腰つきでうごめくきょうこ。
俊介のモノを咥え込んだ肉壺からはとめどもなく蜜が溢れ、シートまでも濡らしている。
「ああっ、きょうこ、そんなに激しく動いたら、早くイッちゃいそうだよ。うっ……」
「イッてぇ、イッてぇ~、イッていいのよ~、俊介がイッてくれると私嬉しいの~……私だってもう…あぁぁぁぁぁ~~~!」
たとえ登頂の予感があっても、動きを緩めたり気を逸らせることで、多少射精を遅らせることはできる。
それは男が性を重ねていくと無意識のうちに学習していくテクニック。
俊介とてその例外ではなかった。
早くイッてしまうのが惜しくなった俊介は、動きを緩慢にしきょうこをやさしく抱きしめた。
きょうこも俊介の意図を察知し自らも動きを鈍らせた。
重ね合う唇。
わずかなギアダウンであれば、怒張したイチブツが萎えることはない。
俊介の動きが緩まってから30秒ほど経過しただろうか。
再びエンジンがかかった。
ギアはローからセカンドへ、セカンドからサードへ、そしてトップギアへと切替わった。
むしろギアダウン前より一段と逞しくなった感がある。
きょうこが思わず驚きの声をあげる。
「す、すごく硬いっ!」
イチブツは充電したばかりのバッテリーのように力強く、きょうこの中で猛り狂った。
「あっ、あっ、あっ!もう、もうだめぇ~~~!イッちゃう!イッちゃう!イッちゃう~~~~~~~!!」
「うううっ!僕ももう限界だ!うううっ!もうダメだぁ~~~~~~~!!」
きょうこが絶頂に達すると、追いかけるように俊介も果てた。
陶酔の波が身体に打ち寄せ、きょうこは痺れるような感覚を覚えた。
それは魂をとろかせるような甘美な体験であった。
◇◇◇
夜のとばりが下りる頃、凍てついた湖畔を走る1台の自動車があった。
どういう訳かその車両は、熱いオーラに包まれているかのようにキラキラと光り輝いていた。
完