砂の城

藤 奈々子






あなたの優しさという空間に
いったい、いつまで漂うことができる?

私のかけらで埋め尽くされて
あなたは、痛みを感じますか
薄明かりに照らされた時間
私を見つめてください

わがままも言わずに
飛交う蝶のような、私の情熱
静かに、微笑んで見ていてくれた

崩れていくのが、砂の城なら
それはきっと、二人の物語
そうなるものと思っていた
邪悪な悪魔の悪戯
そんな理由に、戸惑いながら身をゆだねた

灯りの中に、帰っていくあなたは
憎しみを感じるほど愛しい

光が届かない海の底深くに
悲しみを沈めたい

玩具を手放すことが出来ずに
泣きじゃくる子供のように
いつまでも涙は流れた

それは愛とは呼べないこと
ずっと前から、わかっていること
またひとりで、さまよう夢が始まる

あなたともっと、早く出逢えたら
キスに薔薇の花が飾られたでしょう

それは愛とは呼べるものではないなんて
ずっと前から、わかっていること
またひとりで、さまよう夢に包まれる

他の誰かを愛せる日まで
























歩絵夢

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