第1話

 ある朝目覚めると、俺は触手になっていた。

 高校時代学校に行くのが嫌になって、以来21歳になる今まで自分の部屋で引きこもり生活を送っている俺を起こしてくれたのは、いつものようにばあちゃんだった。ばあちゃんは、布団にもぐり込んで出て来ない俺を起こそうとして、触手に変身した俺を見てしまったのだ。だが、まだまだ元気なばあちゃんは、変わり果てた姿の俺を見ても腰を抜かしたりせず、至って冷静だった。

「あんれま、しんいちがイソギンチャクになっとる」

 イソギンチャク??そうか。

 俺は、ばあちゃんの目にはイソギンチャクに見えるのかと知って、自分が触手に変身してしまったことを確信した。

「わしゃ、とうとうボケて来たんかいのう。マチコさーん! マーチコさんや~」

 ばあちゃんがボケているとは思えない大声で母さんを呼ぶ。

「はーい、お母さん何ですか~」
「ちょっと来ておくれ~。シンイチが変なんじゃ~」
「今行きま~す」

 こうしてやって来た母さんも、なぜかイソギンチャクみたいな触手に変身した息子を見ても、そんなにビックリしないので、俺は拍子抜けした気分だった。もしかすると俺が知らないだけで、この頃では人間が触手に変身することもよくあることなのかも知れない。何しろ俺の引きこもり生活も、もう5年になろうとしている。最近のニュースにうとい俺だから、そんな重要なことすら知らなかったのかも知れない。

 さて何を隠そう、この俺マナベシンイチは触手命、と言うくらい熱狂的な触手ファンだ。いや、この言い方には語弊がある。誰があんな気色悪い化け物を好むと言うのだ。正確に言えば触手が好きなのではなく、かわいい女の子が見るもおぞましい触手になぶられて、心ならずもアヘアヘよがりまくってしまうような、アニメだのゲームだの小説だのが大好物の、オタクなのである。そう、引きこもり歴約5年になる俺の生活の中心はデスクトップのPCだ。1日中ネットサーフィンで触手に陵辱されてイカされるヒロイン達を鑑賞しながら、俺もシコシコとせんずりに精を出す。そんな人間のクズみたいな俺だから、本物の触手に変身することが出来るなんて夢みたいだった。

 さて、母さんとばあちゃんは布団の上でうねうねと蠢いている俺を見ながらやはりちっとも驚いたりせず、淡々と会話を交わしていた。まあ俺自身がさほど驚いてないのだから、意外とそんなものなのかも知れない。

「いつわかったんですか?」
「さっき起こしちゃろうと思うて、布団をはがしたらこうなっとったんじゃ。わしゃこがいな気色悪いもんが孫だとは思いとうもないが、見ての通りこのイソギンチャクはシンイチじゃ」
「どうして、こんな気持ち悪いものになったの、シンイチ?」

 どうやら同居家族だけあって、この2人には触手になっても俺だと言うことがわかるらしい。

「わしゃ気分が悪うなった。後はまかせたよ、マチコさん」
「あ、お母さん! 私だってイヤですよ、こんなシンイチ……」

 ばあちゃんがさっさと出て行くと、俺は触手の本能で強い衝動に突き上げられるのを感じていた。

ーー母さんをめちゃくちゃに犯りたい……

 そうだ。ヒトだった頃はまだ童貞だった俺は、毎日5回はせんずって出してしまいながら、触手となって嫌がる女性を陵辱したいという歪んだ欲情を実現するため、こうして夢を実現したのだ、たぶん。すでに干上がっていると思われるばあちゃんには何も感じなかったが、40代後半で女盛りの母さんは俺の格好の餌食だった。俺はテレパシーで腹が減ったという意志を母さんに送った。極めてご都合主義だが、口は利けなくても家族にコミュニケーションすることは可能なようだった。そして母さんの方はおぞましい化け物に変身し、高度の知性があるとは思えない外見の俺に向かって普通に語り掛ける。

「おなかが空いたの、シンイチ。アンタ、一体何を食べるの?」

 へへへ、それはね……

 俺はあり得ないような敏捷さで瞬時に母さんの体に襲い掛かっていった。

「ぎゃあ~っ!」

豚が絞め殺されるみたいな色気もくそもない悲鳴を上げようとする母さんの口を、俺の本体からいくらでも自由自在に伸びる触手の群れが塞ぎ、母さんは目を白黒させて苦しそうに呻く。よし、いいぞ、この感触だ!俺は夢にまで見た女性を陵辱する歓びに突き動かされ、パンツルックだった母さんの着衣の下に侵入を開始した。それにしても触手と言うのは何と素晴らしいのだろう。相手の女性が服を着ていてもまるでお構いなしに、ちょっとした隙間からどんどん入り込むことが出来るのだ。

ーーやめなさい、シンイチ! アンタ、母さんに何しようって言うの?

 その上テレパシーだか何だか知らないが、母さんと言葉を交わすことも出来るのだ。いくら何でも都合が良過ぎる気がしないでもないが、全ては俺が勝手な妄想によって変身したものだから仕方ない。母さんは俺に食い殺されるとでも思ったか、恐怖で全身をガタガタと慄わせ必死で俺の触手の侵入を防ごうと苦闘しているが、まるで無駄だ。ヌラヌラした触手はツルツル滑って、いくら手で防ごうとしてもすり抜けてしまう上に、ゴムチューブのようにしなやかだが強靱で、口を一杯に塞ぐ気色悪いミミズの大群みたいな触手を噛み切ろうとしたって大変だ。万一切られても単細胞生物みたいに後から後から新たな触手が生えて来るのだから、俺はもう無敵状態だった。

ーーさっき言っただろ、おなかがすいたって
ーーやめてえっっ!!
ーーははは、母さんを食べたりはしないよ。俺は女性の快楽エネルギーを食べて生きるんだ
ーー何ですって!


第2話

 俺が女性の快楽などと息子にあるまじき言葉を掛けたものだから、母さんは気持ち悪い触手にはいずり回られている熟れた体をゾクゾクとおののかせ始めたようだ。何しろ体中に俺の分身のような触手を密着させているのだから、母さんが心ならずも興奮して心臓をドキドキさせたり、体をワナワナと慄わせたりする反応が全てお見通しなのである。

ーーここが母さんのアソコだね。入らせてもらうよ
ーーシンイチ、いけません! アンタ、何てことを……ああ……
 
 いけません、何て言われてもやめるわけはない。俺は触手達のコントロールタワーみたいになっている本体を、母さんのはいてた妙にえっちなスケスケパンツの中に入れると、ヒトだった頃は経験したことのない女性器の中に侵入を開始した。自由に変形出来る本体はもちろんチンポの形にさせている。ヒト時代の俺の祖チンより二回りくらい大きめの上、刺激的にしてやろうと思ってイボイボを浮き出させてみたら、出産を経験して緩くなっていると思われる母さんのアソコにはちょうど良かったようで、ギュウッと濡れた粘膜が嬉しそうに絡み付いて来た。

ーー母さん、どうしてこんなイヤラシイパンツをはいてるの?
ーーア、アンタには、関係ないでしょ……あ、イヤ、ダメっ!
ーーえへへへ~。正直に言わないと、中でクネクネしてブルブル慄えちゃうぞ~

 もう大人のおもちゃも顔負けだ。

ーーし、刺激が欲しかったから……これはホントよ……も、もうそんなに動かないで、シンイチ
ーー父さんのためじゃないのかい?
ーー父さんは……関係ありません

 さすがに少し驚いた俺は、浮気か?と思ったけど、それ以上せんさくはやめた。父さんは毎晩のように帰りが遅く、休日もめったに家にいない。仕事が忙しいらしいけど、ホントかどうかわかったもんじゃないと思っている。引きこもりの俺のことは、たまに頭ごなしに怒鳴りつけるだけで基本的には放っておかれている。実際父さんとはもう1月以上会っていない。俺はだから母さんが浮気したって、いい気味だとくらいに思っているわけだ。今はそれより、想像以上にエロい母さんの体を楽しむだけだ。

ーーふうん。じゃあ父さんとは、えっちの方もご無沙汰なんだ
ーーアンタには関係ありません!
ーーホントはえっちしたくてたまらなかったんでしょ、母さん?
ーー何を言うの!
ーーでも母さんのおまんこがグイグイ締め付けて来るから、俺ちょっと苦しいんだけど
ーーああ……あああ~……

 母さんはとうとう気持ちよさそうなよがり声をテレパシーで送って来た。口は触手を詰め込んでいるので使い物にならないのだ。ん?そうか、本体を自由に変形させられるのだから、分身である触手も形を変えればいいではないか。それに気付いた俺は、触手達の先端をポコチンの形にしてまるでろくろ首みたいなペニスにしてやった。口に詰め込んでたミミズの群れも1本にして、そのかわり母さんの口一杯を塞いでしまうような巨根にする。

ーーへえ、母さんってチンポをくわえるとクチュクチュしゃぶっちゃうんだ。下の口はギュウギュウ締めて来るし……
ーーそんなこと言わないで、シンイチ……

 さすが男に飢えた人妻だね、などと息子、いや触手にあるまじき言葉を噛み殺した俺は、母さんのアソコの中で居るべき場所にピタリと収まったような素晴らしい安堵感を覚えていた。極太のイボイボペニスがゆるゆるのおまんこにピッタリと言う意味ではない。考えてみればここで生を受けてこの世にやって来たわけだから、剥き出しの本能の塊である触手の俺にとって居心地が良いのは当然だ。

ーー母さん、しばらくここに居させてもらうよ
ーーダ、ダメよ、シンイチ! そんなこと、ああ……

 へへへ、ダメとと言ったって、俺がちょっと体をくねらせたり、全身を覆うチンポコ触手を蠢かせたりすれば、母さんはもうメロメロじゃないか。母さんはいつの間にか俺のベッドに上がり、仰向けでジーパンの上からアソコを両手で抑えて悶絶してるようだった。ばあちゃんがいつ戻って来るかわからないので、服を脱ぐことがためらわれるのだろう。いやあホントに触手は最高だ。こんな風に隠れて女とセックス出来るんだぜ。ん、セックス?これってセックスしてることになるんだろうか?だとすれば、今俺は実の母親を相手に童貞を卒業しようとしているわけだ。

ーー早く出て行きなさい、シンイチ! こんな所にこもっていても仕方ないじゃない……アン、イヤ、うふうんっ!


第3話

 そう言えば引きこもりの俺は、母さんに何度もここを出て行きなさい、と叱られたものだった。だが頑固なまでに動こうとしない俺に母さんも困り果て、もう最近では半ばさじを投げ諦めているようだったから、起こしに来たり食事の差し入れをするのは、ばあちゃんや妹のさくらの仕事になっている。そうして本人はのほほんと居座って、ネット中毒のような非生産的生活をしているのだから、とうにさじを投げている父さんでなくても、お前は人間のクズだ、とってと出て行け、でなきゃ死んでしまえ、とののしりたくもなるだろう。へん、誰がこんな居心地の良い場所を出て行くもんか。それどころか俺はヒトを卒業して、遂に触手になるという夢を実現したんだぞ、どんなもんだい!

ーー母さん、これまでずいぶん心配を掛けたね。おわびに俺が死ぬ程いい気持ちにしてやるよ。 母さんがえっちにイキまくってくれりゃ、俺もそのエネルギーを食って生きていけるんだ
ーー何を言ってるの、シンイチ! 私とあなたは親子なのよ、そんなことが許されるとでも……あ、あ、ダメよ、動いちゃイヤあっ!
ーーえへへ、良くなって来たみたいだね、母さん。そんなにグイグイ締め付けて来ちゃ、俺まで気持ち良くなって来たよ……

 母さんは触手などと言うおぞましい化け物に犯されることより、実の息子に犯されることばかり気にしているのがおかしかった。俺はヒトの女の快楽を貪り喰らう触手だぜ。そんな説教なんかしてないで、目一杯楽しもうよ、母さん。俺は母さんのぜい肉でたるんでるけど、イヤらしい成熟度では文句の付けようのない全身に這わせていたチンポ触手をくねらせて本格的な愛撫を開始した。

ーー母さんって、こんなにおっぱいが大きかったんだ。
ーーヒイッ!

 母さんは服を着てるとやせぎすでスタイルの良い美人に見えるのだけど、乳房は重々しく垂れ下がり、先端の乳首がグミのようにプックリと大きく膨らんだ淫らな体だった。モミモミ出来ないのが残念だったが、沢山の小さめな触手で膨らみをギリギリと緊迫し、先端部のえっちな実にキュッと巻き付いて刺激すると、母さんは歓喜の悲鳴を上げた。

ーーうりうり~、気持ちいいだろ、母さん……
ーーし、シンイチ、ダメっ!ダメえっっ!!

 調子に乗った俺が、エロエロの乳頭を包んだ触手をブルブルと慄わせながらさらに別の触手のチンポ型の先端でクリクリと弄ってやると、母さんは全身を激しくおののかせ、俺の本体を包み込むおまんこの締め付けもどんどんきつくなって来た。さらに興奮した母さんは口を占拠した大きな触手チンポをチュパチュパと舐めしゃぶってくれるので、俺のリビドーも頂点に達していく。

ーーか、母さん、気持ちいいよ!

 ジュバーッ!アソコに入り込んだ俺の本体と、口を塞いだ触手チンポが同時に大量の白濁液を放出したが、これには何と女性をえっちに狂わせる媚薬成分が含まれている。そのためますます母さんはのっぴきならぬ性的興奮から降りることが出来なくなるわけだ。

ーーえへへ、母さんの一番感じるオマメはど~こだ
ーーソ、ソコは……うひいい~っっ!!

 さていよいよ本丸の攻略だ。俺はまずこれまで頭の中の知識でしかなかったクリトリスを触手でまさぐり、すぐに探り当てると被さっていた包皮をペロンとめくってムキムキにした。童貞だったのにこんな細かい作業が出来るなんておかしな気がするが、女性の快感を貪り喰らう触手に変身した今、俺はもう本能的に女性の歓ばせ方を会得しているのだ。何てご都合主義のオイシイ設定だろう。が、最も感じる女性の急所のしこりを触手に剥き上げられた母さんは、それだけで素晴らしい反応を示してムキムキのエロ豆を見る見る大きく膨らませ、そこを乳首にしてやってるのと同様に触手巻きにしてブルブルと揺さぶりながら露頭をツンツン突いてやると、呆気なく達してしまった。

ーーああ~っ! シンイチ、母さんはイキますうっっ!!

 その瞬間俺の本体は押しつぶされそうな強い圧迫を感じ、母さんはドバッとえっち汁を放出してエロパンツをビショビショに汚す。女性の快楽エネルギーを吸って生きる俺は、母さんの絶頂によって少しだけ空腹が治まっていた。

ーー母さん、まだまだ食べ足りないな。もっと沢山イッテよ)
ーーああ……も、もう……

 実の息子が変身したおぞましい触手に責められての絶頂はさすがに強烈だったようで、母さんは弱音を吐いていたが、俺が大切な部分に入り込み全身に触手を張り巡らせている限り、おぞましい快楽から逃れる術はない。と、その時邪魔が入った。

「マチコさんや、シンイチは?」

 やっぱり心配になったばあちゃんが、見に来てくれたのだ。だがイソギンチャクのような触手に変身した俺の姿はベッドの上には見当たらない。ばあちゃんにバレないように口を塞いだチンポコ触手をさっと引っ込めた俺は、母さんのアソコの中に潜み体中に触手を張り巡らせているが、着衣の上からはわからないのだ。一体どうやってごまかすだろうかと思っていると、母さんはすっとぼけたことを言う。


第4話

「シンイチならさっき、久しぶりに外に出て行きましたよ」
「はて、あんな体でかの?」
「あんな体って?」

 ここで母さんとばあちゃんは言い争いを始めた。俺がイソギンチャクのような化け物に変身したと本当のことを言うばあちゃんに、悪い夢でも見てたんじゃないかと俺の異変を必死で取り繕おうとする母さん。

「わしゃまだ、もうろくしとりゃせん! シンイチは化け物になったんじゃ」
「ですからお母さん、それはきっと何かの間違いですよ。人間がイソギンチャクになったりするわけないじゃありませんか……」

 かわいそうなばあちゃんは、はぶててプイと出て行ってしまったが、俺は新しい楽しみを発見してホクホクしていた。それはまだ慣れてない俺が何もせずじっとしていたにも関わらず、母さんがばあちゃんを気にするあまり物凄く興奮して、あろうことか自ら俺の本体を万力のような強い力でギュウギュウ締め上げると、密かに2度目の絶頂に昇り詰めていたことである。母さんが必死で歯を食い縛り気分を出さないように苦悶しながら、どうしようもなく俺に巻き付かれた体がワナワナと慄えおののいて全身にビッシリと生汗をかき、遂には熟れた体が俺を欲しがってしまい自らチンポ触手を喰い締めるオナニー同然の行為に溺れて達してしまう、その一部始終を俺はしっかり体感することが出来たのだ。そして母さんの絶頂エネルギーを吸収した俺はますます邪悪にパワーアップするのだ。

ーーへへへ、母さん、ばあちゃんの目の前でイッテしまうのは最高だっただろ?
ーーああ……もう、知らない、知らない!……

 まるで小娘のように羞じらい、触手にたかられたせいでどんどん淫らな姿を見せてくれる母さんの中に、俺はまだ居座ることを決意した。当然だろう、そのために俺はおぞましい触手に変身したのだから。

ーー母さん、今日父さんは早く帰って来るの?
ーーそ、それがどうかしたの……
ーー決まってるじゃない。父さんの前でえっちするんだよ、俺と母さんが
ーーシンイチッ! アンタ、何て恐ろしいことを……
ーー取り繕ったってダメだよ。母さんだって、もっとしたいんだろ、ホレホレえ~
ーーああ~っっっ!!! シ、シンイチ、又いっちゃうううっっっ!!!

 ここで俺がすっかり母さんを歓ばせるコツを会得した触手責めで3度目の天国を味わわせてやると、母さんは面白いことを言った。

ーーお願い、シンイチ。父さんに、このことは黙っておいて……

 父さんと心を通わせるつもりなど毛頭無い俺は、触手なのにしゃべれるわけないだろ、と思いながら、母さんが完全に俺にメロメロになって触手の軍門に下ったことを確信していた。

 その夜、触手として母さんの熟れきった体にピタリと密着した俺は、父さん、ばあちゃん、妹のさくらと一緒に食卓を囲んでいた。ばあちゃんは母さんに言い含められたか何も余計なことはしゃべらず、途中でわしゃもう寝る、と不機嫌そうに席を立った。

「お兄ちゃんはもう食べたの?」

 さくらが始めて俺の話題を出した。う~ん、何ていい子なんだ。高校1年生とはちょっと思えないほどロリロリしてかわいいさくらは、性格も素直で優しく純粋なとてもいい子だ。この家で最も俺に好意的なのもさくらで、ばあちゃんと2人で俺に食事を出したりする世話をしてくれてるのは、もう述べた通りだ。

「もうとうに食べたわよ」

 しゃあしゃあと嘘をつく母さん。いや、ここまでに俺は10回近い母さんの絶頂エネルギーを食べておなか一杯の気分だったのは確かだが。母さんはごまかして教えてくれないが、父さんとほとんどセックスレスなのだろう。女盛りの完熟した体を欲求不満でウズウズさせてたのは間違いない。でなければ、いくら女を歓ばせるのが本能の触手に変身してるとは言え、実の息子であるこの俺にこうもたやすく体を開いてくれるわけはない。実際3回目の絶頂に達した後の母さんは、もう盛りの付いたメスネコ同然だった。俺は何もせずイボイボのデカチンに擬態してアソコに入り込み、体中に触手を密着させるように張り巡らせていただけなのだが、ちょっと体を動かそうとするとすぐにえっちな刺激になって気分を出してしまう母さんは、着やせする豊満な胸とお尻を触手にぶつけるようにガクガクと揺さぶり本体をギュウギュウと締め上げて快感を貪ると、1人で勝手に達してしまうのだ。おツユの多い体質らしい母さんは、その度に大量のえっち汁を吹き上げてパンツを汚してしまうので、何度はき替えても足らないくらいだった。

 が、夕方くらいから、俺は母さんのエロい体との接触を大いに楽しんだ触手を全て引っ込め、本体も小さくさせてアソコの中でじっと息を潜めている。これはさすがに疲れた様子の母さんを休ませるためでもあるが、父さんが帰って来る夜に備えたのだ。母さんは無論何も言わないが、まるでヒトだった時代のような粗チンに戻ってしまった俺に物足りなさを感じ、寂しく思ってるに違いない。


第5話

「ごはん食べてからお兄ちゃんに会いに行ってもいい?」
「ダメですよ。今日は気分が悪いから誰にも会いたくないんだって」
「ええ~、宿題を教えてもらおうと思ったのにい~」

 う、そ、そうか。触手になってしまっては、さくらに勉強を教えてやることも出来ないのか。俺は初めて触手に変身してしまったことを少し後悔した。俺は昔から学校の勉強は得意な優等生で、いつもさくらには勉強を教えてやっており、だからコイツも俺のことを悪くは思ってないのだ。さくらの宿題をやってやるのが、引きこもり時代の俺の、ほぼ唯一の外界との接触だったようなものだ。 

 そしてこの時、素晴らしく居心地の良い母さんのアソコの中でぬくぬくとしていながら、恐ろしい新たな欲望が猛烈に込み上げて来た俺は動揺した。

ーーさくらをメチャクチャに犯りたい!

 正直な話、俺はこのかわいい妹を嫌らしい性の対象として見たことは一度もない。もっともそれは母さんに対してだって同じことだが。だが、いかがわしい劣情の塊である触手となった今、ふと見てしまったさくらは幼い顔立ちと甘えん坊な口調とは裏腹に、いつの間にか胸やお尻が女らしい丸みを帯びて、まるで俺を挑発してるようだった。ばあちゃんには何も感じなかったが、触手の俺は年齢相応に成長したさくらを性の対象として認め、激しい欲情に駆り立てられるのだった。

 いかんいかん、何を考えてるんだ俺は!さくらはまだ子供だし、第一実の妹ではないか。さくらを犯すなんて鬼畜な
まねは絶対に出来ない。俺はさくらを犯りたいという触手の本能を、ただ1人の心の支えであるかわいい妹を穢してならないと言う人間的な理性で押さえ込まねばならなかった。

「さくら、あんな奴はもう放っておけ!」

 その時ようやく口を開いた父さんは、やはり俺に対して冷たかった。

「でも……」
「シンイチは人間のくずだ。あんな奴と付き合ってたら、お前までおかしくなるぞ」

 いつもの事だが、そこまで言わなくてもいいじゃないか。俺は自分がやってることは棚に上げて、父さんに対する怒りがふつふつとわき起こって来るのを感じていた。さくらは健気にも俺をかばってくれる。

「お兄ちゃんはくずなんかじゃないよ! 私に勉強を教えてくれるし。今はちょっと病気に掛かってるだけだよ」
「5年も病気に掛かってるのか? 病気なら医者に診てもらえ! あいつはただ嫌なことから逃げて、自分のやりたいことしかやらない自堕落な男だ。あんな奴とっとと死んじまえばいいんだよ!」

 うう。父さんの言葉は辛辣だけど当たってるだけに痛い。俺だってわかってるんだ。学校にも行かず、働くでもなく、家族に養ってもらいながら触手命と言うオタク街道まっしぐらの引きこもりから抜け出すことが出来ない。もう5年もこんな状態を続けてるなんて、正しく人間のクズだ。

「あなた、それは言い過ぎよ」

 ああ、母さんまで俺を擁護してくれるのか。こんな触手になって体中に巻き付き、あろうことかイボイボのデカチンに擬態して実の母親を犯しているこの俺を。

「そうやってお前が甘やかすから、アイツは駄目になったんだ! 食い物なんか与えず、さっさと家からおっぽり出せ!」

 父さんの言ってることは正論だ。俺は自分が生きていく価値のない、人間のクズだとわかっている。だからクズはクズらしく、実の母親を犯してその快楽をエサに生きていく触手という化け物に変身したんだ。へっへっへっ、今から俺はアンタの妻であり、俺自身の母親でもあるマチコを徹底的にかわいがってやるからな。仕事が忙しいんだか何だか知らないが、アンタが放っとくからいけないんだぜ。化け物に変身した息子に犯られて、アンタの自慢の美人妻がよがり狂ってもほえ面かくんじゃねえぞ。
 
 わが家はそういう血筋なのか、女は皆美人で性格も良く、男は不細工で陰湿だ。俺は父さんによく似てるのだ。だからこそお互い毛嫌いし、父さんは俺に辛く当たるのだろう。きっと自分の嫌な部分を鏡のように見せられている気分なのに違いない。そうして俺は自分に似て冴えない外見にコンプレックスを抱いているであろう父さんが大切にしてるに違いない、不釣り合いなまでに綺麗な母さんに、淫靡な攻撃を開始した。

「あなた、もうあの子の話はやめましょう。あんっ!」

 俺がムクムクとイボ付きの巨根に戻り、収めていた触手達を一斉に体中に這わせ始めると、母さんは思わずえっちな声を出してしまい慌てて口を手で塞いでいた。

ーーシンイチ、ダメよっ!
ーーウソばっかり。おあずけ喰らって、嬉しくてたまらないんでしょ、母さん。ほう~ら、ココはどう? それとも、ココかな? へっへっへっ……
ーーゆ、許して、シンイチ、父さんの前なのよ! あ、あ、あああ~っっっ!!!
 
 しばらく刺激を控えていた効果はてきめんで、母さんは俺の愛撫に面白いようにビンビンと反応してくれた。触手がウネウネと伸びて熟れた肌をはいずり回ると母さんはあっと言う間にすさまじい勢いで燃え上がって、男根型に変化した俺の本体を食い千切るような強烈な締め付けを見せ、触手が急所の乳首とクリに巻き付き、先端をクリクリと弄り始めると夫の前なのに呆気なくイッテしまった。いや、父さんの前だからこそ感じ方が激しく、たちまち弾けてしまったのが真実だ。


第6話

 父さんやさくらは、急に真っ赤になって押し黙り、性的興奮を押し隠そうと苦悶しながら簡単に昇り詰めてしまうと言う痴態を晒した母さんを、どんな目で見ていただろう。俺はそんなことにはお構いなしに、えっちな母さんにとどめを刺すべくチンポコ触手をお尻の穴にまで差し向けて入口をツンツン突っついた。

ーーそ、ソコは……イヤよ、絶対にイヤ、許して、シンイチ……
ーー女の人のイヤは好きの意味だって言うからね。そんなに嫌がるってのは、それだけオシリが良く感じちゃうんでしょ、イヤらしいね母さん

「ト、トイレに……行って来るわ……うふうんっっ!!」
「母さんっ!」

 恐らくアナルの経験もあるに違いない母さんにとって、やはり尻穴は強烈な快感のツボだったようで、何とかその場を逃れようと甘美に込み上げるものでビッシリと痺れていた腰を上げたのだが、チンポ型触手がズブズブと亀頭部をアナルに埋めていくと、下腹部を抑えて崩れ落ち少しも動けなくなっていた。父さんもさすがに驚いて腰を浮かせ、さくらが心配して声を掛ける中、母さんは又もはしたなく絶頂に昇り詰めていたのである。

 こうしてもうヘロヘロになりながらようやくたどり着いたトイレで、便座に座って力み始めた母さんに俺は下品な質問をした。

ーー母さん、小さい方、大きい方?
ーーアンタに出てってもらうのよ!
ーーどうして? 父さんの前でえっちしてあげて、死ぬほど良かったんじゃないの?
ーーバカなことを言うのはやめて! 早く出て行きなさい、早く!

 どうやら母さんは、家族、とりわけ父さんの前で触手と化した俺に犯されるのが耐えられないようだ。が、すっかり俺の触手になじんだ母さんの体は、その言葉とは裏腹にさらなる陵辱を求めて熱く淫らに疼いているはずだ。俺はせっかくモデルのような美人を妻としながら構ってやらない冷酷な父さんの替わりに、母さんのはしたない願望をとことん叶えてやることにした。

ーーねえ母さん、父さんと俺とどっちの方が気持ち良かった?
ーーな、何をバカなことを……
ーー正直に答えないと、こうだぞ

 ヌラヌラと蠢く触手に体中をはいずり回られ、乳房や股間の性感帯を淫靡に刺激されている母さんはもうその快感にドップリと漬かっており、俺が責めを強めればすぐに又気をやってしまったことだろう。ところが一計を案じた俺は、体に巻き付けた無数の触手はそのままに、あえて強い刺激は与えぬよう腐心して母さんが狂い出すのを待った。これぞ正に蛇の生殺しである。母さんは果たして便座に腰掛けたえっちな体のもどかしげな慄えをじょじょに激しくしてしまう。母さんが焦れったくてたまらなくなって来た頃合いを見計らって、俺は淫らな想念をテレパシーで送り込んだ。

ーーへへへ、又えっちしたくなって来たでしょ、母さん
ーーば、バカな……

 触手が両乳首に巻き付いた。

ーーあんっっ!!
ーーこっちもだね

 クリの包皮をめくった触手が優しく本体を摘み上げた。

ーーヒイイ~ッ!
ーーそろそろチンコが欲しくなって来たかな?

 アソコの中で縮こまっていた俺の本体がニョキニョキとイボ付きデカチンポに戻って行った。

ーーああ~っっ!! 
ーーこれでもう素直になれるでしょ

 最後に禁断のアナルにチュプチュプとチンポ触手が侵入していくと、母さんの噛み縛った口元が緩んで堪えきれない熱い吐息が洩れた。

ーーねえ、正直に答えてよ。父さんと、俺とどっちがいい?
ーーし、シンイチ……あなたの方がいいわ……
ーーありがとう、母さん!

 俺は心底感謝の言葉を述べると、ご褒美に巨大なペニスに変化させた触手を口に突っ込み、嬉しそうにチュパチュパとしゃぶってくれた母さんに応えて、媚薬入りの粘液をドバッと口から溢れる程大量に注ぎ込んだ。それから俺は全力で母さんを楽しませてやろうと、おまんこの中で激しくブレイクダンスを踊り、全身に巻き付けた触手をブルブルと小刻みにバイブレーションさせ、アナルの触手を猛スピードで出し入れした。すると母さんは何もかも忘れて強烈な連続アクメに襲われ、トイレの中で失神していたのである。と、同時に俺も猛烈な虚脱感に襲われて意識を失っていた。

「お兄ちゃん!
 ねえ、お兄ちゃんなの?」

 次に俺が意識を取り戻すと、さくらが心配そうに俺を覗き込んでいた。

ーーここは?

「私のお部屋だよ」

 つい自然に話していたが、俺はやはりおぞましい触手のままだった。さくらともテレパシーが通じるらしい。見覚えのある、ピンクが基調の少女趣味の部屋の中で、さくらも又かわいらしいピンクのパジャマを着ていた。真っ白いスベスベの肌が俺にはまぶし過ぎて、ついさくらの膨らみかけの胸とお尻に視線をやってしまうと、俺は猛烈な衝動に襲われてしまう。うう、犯りたい!お人形さんみたいなさくらの透き通る白い素肌を、穢らわしい触手でメチャクチャに汚してやりたい……


第7話

ーー母さんは?

「たぶんお兄ちゃんを見てショックで気絶したんだと思う。でも、もう大丈夫だよ」

 さくらの話によれば、母さんがいつまでもトイレから出てこないので心配になって覗いたら、気絶した母さんのそばの床に、気色悪いイソギンチャクみたいな俺が蠢いていたのだと言う。父さんは食事を済ますと母さんのことなど気にせず自分の部屋に戻って、もう寝てるだろうと言うのだからひどい話だ。それに比べるとさくらはやっぱりいい子だ。俺はムクムクとわき起こって来る、このかわいい妹を陵辱してやりたいと言うおぞましい触手の本能と必死で戦わねばならなかった。

ーーさくら、お前こんな姿の俺を見ても平気なのか?

「うん。だってお兄ちゃんはお兄ちゃんだもん。それに私、お兄ちゃんのこと大好きだから」

 うう。そういう意味ではないとわかっていても、俺は情けないくらいに動揺してしまう。後先も考えず触手になるなんて、俺は何とバカなことをしてしまったのだろう。俺は激しい後悔の念に駆られながら、恐ろしいことに又一つさくらを犯したいと言う邪念のスイッチが入ってしまった。

「お兄ちゃんに宿題見てもらいたかったのにな」

ーーハハハ、それはちょっと無理だな

「私もう寝るね」

ーーお、おい、さくら! 俺がここに居てもいいのか?

「え? 全然平気だよ」

ーー俺たぶん、今出てったら捨てられちまう。こんな化け物だもんな

「ずっとこの部屋に居ればいいよ」

ーーホントか?

「うん。お休み、お兄ちゃん……」

 信じられないことに、さくらは恐ろしい化け物の俺がすぐそこに居ると言うのに、すぐにスヤスヤと寝息を立て始めていた。ばあちゃんと言い、母さんと言い、さくらと言い、どうしてイソギンチャクみたいに変身した俺をすんなり受け入れてくれるのだろう?これが家族の愛と言うものか。長い引きこもり生活の中で根性がねじ曲がり、自分は死んだ方がましな人間のクズなんだと本気で思って自暴自棄になっていた俺は、こうして人間を捨て触手と言う化け物になって初めて家族の愛に気付いたと言うわけか。何と言う皮肉だ。スースーと寝息を立てているさくらに対する嗜虐欲は強まる一方で、この部屋に居る限り俺は早晩かわいい妹に襲い掛かってしまうであろうという恐ろしい予感に懊悩した。ああ、何と言うことだ。今度こそ俺は心の底から、自分は死んだ方がましだと思ったのだが、触手になった今自殺する方法すらわからない……本当に俺は世界一、いや宇宙一の大馬鹿者だった。

 俺が自分勝手な妄想を実現して変身した触手は、女に寄生して性の快楽エネルギーを貪り喰って生きるのだ。昨日は欲求不満の熟れた体をウズウズさせていた母さんに取り憑いて体中の穴を犯し、数え切れないほどのアクメに導いてやって、俺も母さんの絶頂エネルギーをおなか一杯に吸収して大満足だったのだが、母さんが失神すると同時に俺も力を失ってしまい、今偶然保護してくれた優しいさくらの部屋にかくまわれている。本来知性のかけらもない下等生物である触手に睡眠など必要ないのだろうが、俺はちゃんと人間としての理性も兼ね備えた奇妙な存在であるため睡眠する必要があるようだ。が、すぐ側のベッドの上で何の警戒もなくスヤスヤと安らかに眠りこけている少女を求めていかがわしい触手の本能が激しくいきり立ち、とても眠れやしない。理想的な宿主である母さんの部屋まで移動しようにも、それだけのエネルギーは俺には残されていなかった。ああ、俺は穢れのないかわいい妹に襲い掛かってしまうよりないのだろうか?こうして俺はおぞましい化け物に変身してしまった運命を呪い、妹を犯したいという触手の本能と徐々に薄れていくヒトとしての理性で戦いながら、悶々と懊悩し眠れない夜を過ごしていた。

 苦悩する俺にとって、さらに衝撃的なことが起こったのは明け方に近い未明の頃だった。

「お兄ちゃ~ん……」

 さくらだ。さくらがはっきりと甘えるような寝言で俺の名を呼んだのだ。畜生!俺はお前に取り憑いて幼い性を貪り喰らおうとしている、悪魔のような触手だぞ。何でそんな俺を、かわいらしい声で慕うような寝言を言うんだよ……

「うう~ん、お兄ちゃ~ん……あん、ああんん!……」

 俺の触手の本能が稲妻に撃たれたような強烈な衝撃を受けた。さくらの布団がモゾモゾと蠢いているのだ!コイツ、半ば無意識に俺の名を呼びながら、体を弄って慰めているのか。俺も性に目覚めた中学生の頃、眠っている間に無意識にチンポを弄っていて夢精してしまい、朝おねしょしたのかと思ってビックリしたことがある。天真爛漫な小学生みたいなさくらも、女らしく丸みの出て来た体の発育ぶりから見て性に目覚めていてもおかしくない。いや、成長の早い女子にしては遅過ぎるくらいだ。あの汚れのない清純なさくらのことだから、決して直接性器を弄ったりしてはいないだろう。恐らくパジャマの上から胸やアソコをスリスリして無意識に幼い性の歓びを楽しんでいるのではないか。だからあんなに布団がモゾモゾ動いて見えるのだ。ダメだ、見てはいけない……一瞬だけわずかに残るヒトの理性がそう訴えたが、はるかに強い触手の本能には勝てなかった。俺は目一杯さくらがオナニーに耽っている様子を思い浮かべながらモゾモゾと蠢く布団に意識を集中させ、ますます強くなった嗜虐欲を殺すことに苦悶しながら夜を明かしたのであった。


第8話

「お早う、お兄ちゃん」

 昼夜逆転した自堕落な生活を送っていた引きこもりの俺と正反対で、良い子のさくらは朝早く起き出すと、う~ん、よく寝た~、などと言いながら大きく伸びをして、イソギンチャクのような化け物の俺に向かってニッコリ微笑みそう言った。

ーーあ、ああ、お早う、さくら

「私朝ご飯食べて来るね。お兄ちゃんは何を食べるの?」

 う。母さんに言ったように、「女性の快楽エネルギー」を食べるだなんて言えるわけがない。それにしても朝っぱらから何てさわやかな、いい子なんだコイツは!俺はメラメラと燃え上がる、妹を襲いたいと言う邪悪な欲求に身を焦がしながら必死で堪え、さくらがバタンとドアを開けて出て行くとホッと安堵のため息を付いた。ああ、さくらお願いだからもうここへ戻って来ないでくれ。まるで業火のようにボウボウと俺の体を芯から焼き尽くす、いたいけなさくらを襲いメチャクチャに犯ってしまいたいと言う触手の本能を押さえつけることは最早限界だ。

 ああ、かわいいさくら。俺は彼女が朝食をとって帰って来るまでの間に、こんな人でなしで引きこもりの俺を慕ってくれる妹に対する感情が、完全に男女の関係を望む許されないものであったことを確認した。勉強が苦手で出来ない宿題は必ず俺を頼って来る甘えん坊でひどい泣き虫だが、とても優しくて誰からも好かれるさくら。何より醜悪な触手に変身した今でも俺をかばってかくまってくれる、俺にはもったいないようないい子の妹だ。もし嫌がるコイツに手を出そうとする奴がいたら、ヘタレな俺でも命を懸けてそいつを叩きのめし、さくらを守ってやるだろう。なのに、俺は、俺は……

「お兄ちゃん、私学校に行く支度するね」

 血を吐くような俺の願いも空しく、当然ながら朝食を終えたさくらは自分の部屋に帰って来ると、まるで俺を挑発するかのような言葉を掛けた。俺は妹を襲いたいと言う触手の本能に抗って七転八倒の苦しみを味わいながら、必死でさくらに念を送る。

ーーさくらっ! 俺を今すぐ部屋の外に摘み出せっ!

「どうして?」

 ピンクのパジャマを来たかわいい妹がキョトンと小首を傾げる。バカ野郎っ!お前はもう小学生じゃないんだぞ。その無邪気な仕草が男を狼に替えるんだ……

ーーお前、そこで着替えるんだろ?

「うん」

ーー俺がここに居るのに

「あ~っ、いっけないんだ~」

ーーやっとわかったか! 頼む、俺を外に出してくれえっっ!!

「ええ~っ でもお兄ちゃんがかわいそうだし、それに……ごめんなさい、お兄ちゃんに触るのちょっと気持ち悪いよ」

ーーさくらっ!

「目をつむるか、あっち向いててよ」

 そんなことが出来るくらいなら苦労はない。俺は今やおあずけを喰らった犬、いや、若い女の血に飢えた吸血鬼のような状態なんだぞ!

「大丈夫だよ、お兄ちゃんはそんなえっちじゃないもん」

 ぐあああ~っっっ!!!さくらがついにピンクのパジャマを脱ぎセーラー服に着替え始めた。目を背けるどころか俺の全身全霊は妹の着替えと言う見てはならない蠱惑的な眺めに釘付けになり、体中の冷たい筈の血が沸騰した。正に地獄の業火に焼かれるような壮絶な苦しみである。さくらはそんな俺のことなど委細構わずにどんどん着替えを進め、可憐なセーラー服に身を通し、そして一撃必殺の眺めが俺にとどめを刺すべく視界に飛び込んで来た。着替えるためしゃがんださくらのスカートの奥の薄暗がりの中、はっきりと確認出来てしまったイチゴプリントの純白パンツだ。

ーーさくらあ~っっっ!!!

「きゃんっ!……」

 とうとう本能に流され瞬間移動でさくらに突入した俺は、非道にも悲鳴を上げようとした妹の口を無数の触手で塞いでいた。

ーーお、お兄ちゃん……ヤだ、何か気持ち悪いよ
ーーごめんな、ごめんな、さくら……

 俺は謝罪の言葉をテレパシーで送りながらも、さくらの雪白の肌におぞましい触手を這わせてしまう。本体はイチゴパンツの中で精一杯縮こまらせているが、早晩プーンとおしっこのニオイが漂うさくらの幼いワレメに侵入したいと言う欲求も抑えられなくなるだろう。だが、変わり果てた俺を見た時と同様、さくらがさして動揺したりパニックに陥っている様子がなく、ただヌラヌラした触手が体に巻き付き、パンツの中にイソギンチャクが入ってしまった気色悪さを訴えるだけだったのが救いだった。俺はマヌケなことを聞いた。

ーーさくら、お前こんな気持ち悪い化け物に取り憑かれて怖くないのか?
ーーううん。だってお兄ちゃんなんだもん

 それを聞いた俺は言葉を失ってしまった。だが、この俺を信じ切っている健気な妹の小学生のごとき小柄な体におぞましい触手を這いずり回らせてしまうのは、最早俺の意志ではどうにも止められなくなっていた。すると今度はさくらの方が聞いて来た。

ーーお兄ちゃん、どうしてこんなことするの?
ーーお前と……シタイからだ
ーーお兄ちゃん、私とえっちしたいの?

 いつの間にか立派に成長していたさくらは、やはりもう純真無垢な小学生ではなかった。そして、それに答えることも出来ない情けない俺に、優しく呟くさくらの言葉は、何と言う……

ーーいいよ、お兄ちゃん



第9話

 ああ。さくらは正しく天上から舞い降りた天使のようだ。俺は触手の身でありながら感激のあまり身を慄わせて号泣していた。

ーーお願い、優しくして……

 ハッと気付いた俺は、さくらの幼い体中に這わせた変形自在の触手達を、出来るだけ細くちょうど糸こんにゃくくらいのデリケートなものに変えた。極力ソフトな刺激でさくらに苦痛を与えず、優しく弄り回して性の歓びを教えてやるためだ。もちろん母さんにしてやったような先端をチンポの形に変えるのも禁じ手だ。

ーーさくら、男の人とえっちするのは初めてか?
ーーうん……

 聞くまでもないことを確認するように聞いてしまった。恐らくボーイフレンドと一対一で付き合ったことすらないであろうさくらは、間違いなく処女である。母さんなら興奮を煽るのに絶大な効果があった男性自身の形は、さくらにとっては恐怖でしかないだろう。こうして俺が糸こんにゃく状にした無数の触手をウネウネと蠢かせながら、女に性の歓喜を与える触手の本能に基づき微妙なバイブレーションを掛けていくと、果たしてさくらはニュアンスの違う声をテレパシーで俺に伝えて来た。

ーーお、お兄ちゃん……アン、くすぐったいよう……

 くすぐったさと性の快感は隣り合わせだ。あるいはバージンらしい羞恥や性に対する怯えから、さくらは気持ちいいのを隠してくすぐったい、とだけ告げたのかも知れない。いずれにしても俺はさくらの反応に勇気を得て、本格的な触手なぶりを開始した。

ーーあっ!
ーー気持ちいいんだな、さくら
ーーや、ヤダ、羞ずかしい……

「糸こんにゃく」がまだ固い食用ブルーベリーの実のようなピンクの乳首をグルグル巻きにすると、その実が次第に息を吹き込まれたようにツンと尖っていき、先端を別の触手でツンツン、クリクリと弄ってやると、さくらがドキッとするような悩ましい声を洩らした。そのままソフトな刺激を続けていると、パンツとおそろいのイチゴプリントのブラジャーに押さえ付けられた妹のかわいらしいおっぱい全体が、芯でも通ったかのようにグッと固く張り詰めて来る。触手なので揉みしだいてやれないのが残念だが、そのかわり乳房全体に網の目のように張り巡らせた触手の小刻みな震動をゆっくりと強め、糸巻きにした両乳首にはやや強めにピンクローターになったつもりで心地良いバイブを与えてやると、さくらは嬉しさと羞ずかしさをミックスしたようなテレパシーの声を上擦らせて俺に伝えた。

ーーああ、お、お兄ちゃん! 気持ちいい……
ーーどこが気持ちいいの? 言ってごらん
ーーおっぱい……

 俺はもう大丈夫だと思い、我慢していた触手の本能を解放して、さくらの口の中の触手と、イチゴパンツの中の本体をスモールサイズのペニスに変身させていった。それはヒトだった頃の、俺のシンボルに瓜二つだ。情けねえ。いや、そんなことはないぞ!さくらと交わるために、神様が授けて下さったサイズだと思えばいいではないか。ふと気が付くと、さくらはセーラー服を着たまま床に仰向けに転がり着衣の上から胸と股間に手をやって悶絶していた。それがいささかも俺の触手責めを緩和する役に立たないのは言うまでもない。

ーーさあ、さくら、かわいいアンヨを開いておくれ

 いくらでも生えて来る触手が束になってフトモモに巻きつき開脚を促すと、さくらは強い抵抗は見せず易々と脚を広げてしまう。そして触手達が蠢き少しお尻を浮かせてまるで赤ん坊がおしめを取り替えられるような体勢を取らせてしまうと、ロリロリのさくらにはバッチリ嵌って犯罪的なまでにアブないエロティシズムを漂わせ始めた。

ーーオテテは背中で組んじゃおう

 大人しく従ったさくらの両手を触手達がギリギリと拘束する。

ーーどうして縛るの、お兄ちゃん……
ーーさくらがえっちして気持ち良くなるためだよ
ーーよくわかんない……

 こうして万全の準備を整えた俺はいよいよロリコン男なら鼻血もの間違いない、さくらのいつの間にかムッチリと女らしく肉の乗ったスベスベのフトモモの合わせ目に貼り付いたイチゴパンツの中で、淫靡な行動を開始した。やはりまず責めるべきポイントはココだろう。

ーーさくらの、えっちなオマメちゃんはど~こだ~
ーーあんっ!

 童貞だったヒト時代の俺ならとてもそんな余裕もテクニックもなかっただろうが、女の歓びをエネルギーとして生きる触手と化した今、たとえ処女でガッチリと包皮にガードされていようとも、最急所のクリトリスを探り当てることなど朝飯前だ。さくらはそんな所に飛び上がるほどメチャクチャに敏感なポイントが隠れていることを知っているのだろうか。やはり厳重に覆いかぶさっていた、ワレメちゃんの端っこの包皮に軽く触手が1本触れただけで、ビクンとフトモモを慄わせてえっちな声を出した。目を見張るような素晴らしい感度と言って良いが、さっき布団の下でモゾモゾしていた無意識の自慰行為の時はパジャマの上からスリスリしてたのだろうから、包皮のガード越しでも刺激が強烈過ぎるのかも知れない。だけどな、さくら。本当に気持ち良くなるには、皮を剥くのが一番なんだよ。

ーーさくら、お兄ちゃんがジャマっけなお皮をムキムキしてあげるよ
ーーや、ヤダ、怖いよお兄ちゃん……痛っ!

 俺が糸こんにゃくを更に細めた触手で慎重にクリ包皮をめくろうとすると、さくらは痛がった。それに性感神経の集中するクリちゃんを剥き出しにされると言う恐怖感もさくらを怯えさせているのだろう。俺は一計を案じ、さくらがしっかり感じている乳房に貼り付き乳頭をくじっている触手達のバイブレーションを又少し強めてやった。

ーーあんっっ!! おっぱいが気持ちいいよ、お兄ちゃんっ! 溶けちゃいそおっっ!!
ーーさくら、お兄ちゃんも気持ち良くしてくれるかい?
ーー……うん
ーーおちんちんをしゃぶっておくれ

 するとさくらは口の中に入っていた俺の分身のイチモツみたいな触手を、一生懸命くちゅくちゅと舐めたりしゃぶったりしてくれたので、最愛の妹に奉仕してもらう感激で一気にスパークした俺は、チンポ型触手の先からぶしゃあっと媚薬入りの粘液を大量に放出した。

ーーごっくんしてよ

 何と言う鬼畜だろうと我ながら思うような要求にも素直に答えて熱心に口を動かし、ゴクリと喉を鳴らしておぞましい液体を飲み干す妹の口の中で、放出直後やや勢いを失った分身のチンポ触手はすぐにムクムクと粗チンなりに精一杯の回復を見せ、さくらを興奮させようと奮闘を続ける。そして即効性の媚薬入りザーメンの効果はすぐに現れ、さくらは愛らしい声で戸惑いを口にした。

ーーお兄ちゃん、何だか体がムズムズして熱いよ
ーーそれは、さくらが男の人を迎え入れる準備が出来て来た証拠だよ
ーーあ~っ! な、何これえっ! イヤッ、おかしくなっちゃいそお!

 媚薬で幼い体を火照らせたさくらは糸こんにゃく触手のクリ剥きにもう苦痛は訴えず、鋭敏極まりない尖りを生まれて初めて外気に晒される淫靡な感触に乱れ始めた。確かにこれまで一度も剥かれたことがなかったと見えて、白い恥垢がタップリ溜まっていてプーンとヒトなら吐き気を催すような刺激臭が漂ったが、エロ触手の俺にとっては血沸き肉踊るような素晴らしいニオイであった。そしてマイクロ触手が慎重に溜まった垢をこそぎ落とすようにクリクリと露頭を弄ってやると、さくらはすっかり鮮烈な快感に酔い始めたようだ。


第10話

ーーダメだよ、さくら。こんなに汚い垢が溜まってるじゃないか。今度からおフロに入ったら、しっかり洗うんだよ
ーーごめんなさい、お兄ちゃん。で、でも……あああーっ! ああ、ダメッ、ダメええっっ!!
ーーキレイキレイしたげてるのに、そんなに気持ちがいいの? さくらはえっちな、イケない子だね
ーーだ、だってええっっ!! ヒイイーッッ!! それダメ! いっちゃう、いくううっっっ!!!

 糸こんにゃく触手が小さな感覚の塊にキュウッと巻き付いてブルブル振動し、他の触手がやはり慄えながら括り出された露頭に這うと、さくらはあっと言う間に弾けていた。「イク」と言うのは女の子が本能的に知っている言葉なのだろうか。バージンにはさすがに刺激が強過ぎたかと反省した俺はバイブはやめたが、剥かれてしまった淫豆を直に触手巻きにされたさくらはもう夢見心地だろう。キュッと絞り出されてかわいそうに真っ赤に充血しツンと勃った部分をちょっと弄ろうものなら、すぐに又天国に昇ってしまうのではないか。だが、俺にはまださくらと結合を果たす前に是が非でも触れておきたい部分があった。

ーーお兄ちゃんっ! ソコ、違う……
ーーあれえ、えっちしてくれるんじゃなかったの?

 俺は妹のお尻の狭間に触手を這わせてすっとぼけたことを言う。

ーーソコは汚い、ウンチをする穴だよ
ーーそうなの? でも、さくらはオシリの穴までかわいいね
ーーダメだったらあ!

 俺がしつこく糸こんにゃく触手で固くとざそうとする尻穴をツンツンとノックすると、さくらは引きつった悲鳴を上げた。だが、嫌がるカワイコちゃんを無理矢理感じさせて体を開かせることこそ、俺の触手が生き甲斐とする本領発揮の場面なのだ。ツンツンと突っついていた触手が1本ヌルッと呆気ないほど簡単にアナルの入り口を突破してしまうと、さくらは悲鳴を上げる。ガードを固めて太い物なら拒めても、ヌルヌルの粘液に塗れ細くとも強靭な芯の通った嫌らしい触手の浸入は防げないのである。そして1本受け入れてしまった妹のおちょぼ口のような尻穴には、次々と他の触手も束になって姿を消していった。 

ーーイヤッ! イヤあっっ!!
ーー嫌がってばかりいないで、素直に味わってごらん。 ふふ、もう良くなって来たみたいじゃないか、えっちなヘンタイのさくら
ーーヘンタイじゃないもん! ……あ、あ、あふうんっ!
 
 媚薬に冒され、乳首とクリトリスを触手巻きにされて天にも昇る心地良さに浸っているさくらが、隠れされた強烈な性感帯であるアナルを滑らかに触手に出入りされては耐えられるわけがない。一旦強烈な刺激を中断された触手巻きの幼い体がわなわなと激しく慄え出して、処女であるにも関わらず男を求めるかのごとく女唇からダラダラと淫汁が滴り内桃を伝い落ち始めていた。

ーーおしっこ洩らしちゃったのかい、さくら。そんなイケない子には、えっちなお仕置きが必要だな
ーーあん、お兄ちゃんのイジワル……ううんっ、オシリは、オシリは許して、もうやめてえっっ!!

 俺にとっても意外なほど、さくらはアナルが良く感じてしまうようだった。ああ、もう我慢出来ない。俺はいよいよビクビクと慄えおののく俺の粗チンに変身した触手の本体を、盛大にえっち汁を拭きこぼして男を迎え入れる準備の整った妹の女の部分に当てがっていった。

ーーさくら、入れるぞ
ーー……うん
ーーさくらあっっ!!
ーー痛いいっっ!!

 とうとう俺はかわいい妹のイチゴパンツの中で、ジクジクと甘い蜜を吐き続けている小さなワレメに突撃し、ブチッと何が切れる音を聞くと、さくらの苦痛を訴える悲鳴と同時に大量の処女の鮮血を触手全体に浴びた。すると、何と奇跡が起こったのだ。俺の触手としての意識がもわーんと薄れていき、体が不思議な感覚と共にメタモルフォーゼを起こして、世界が一変した。

「きゃあっ! お兄ちゃんのえっち! ヘンターイ! 出てって、レディーのお着替え中だよお!」

 気が付くと俺はさくらのピンク色の部屋の中で、なぜか全裸に靴下をはいただけと言うマヌケな格好で、セーラー服を着た妹に抱きついていた。これではまるきり変質者である。バシイッとさくらの精一杯の平手打ちが頬で炸裂し、俺はほうほうの体で部屋からおっぽり出された。

「あーん、パンツがビチョビチョで気持ち悪いよお! でも遅刻しちゃう!」
 
 おいおいパンツくらいはき替えていけよ、とおバカなことを考えて呆然としている俺の目の前を、ドタバタと支度をすませたらしいさくらが、走り去って行く。何が起こったのかすぐには頭の整理がつかず、妹の部屋の前で立ちすくんでいる俺を発見したのは又しても、偶然通り掛かったばあちゃんだった。

「シンイチ! 何をしようるんじゃ、お前……」
「ば、ばあちゃん、これには深いわけが……」
「イソギンチャクになったり、ヘンタイになったり……早う自分の部屋に戻って服を着てこんか、この大バカモンが!」

 それから1か月後。

「お兄ちゃん、待ってー」

 俺は高校までの通学路をわざと早足で歩き、息せき切って必死に小走りで追いかけて来るセーラー服のさくらが追い着くと、ふうーと大きなため息を付き、よしよしと頭を撫でてやった。

「お前相変わらず足が遅いな。こんなことでハアハア息を切らせて、運動不足なんじゃねえの」
「お兄ちゃんが早過ぎるんだよ!」
「ちょっと太ったんじゃないか、さくら」
「そんなことないよ! お兄ちゃんのバカ」

 プーッと膨れてみせるさくらは相変わらず小学生みたいでとてもかわいい。だが小柄でやせぎすで男の子みたいに見えても、スカートの下には女の子らしい柔らかい成熟が見られることを俺は知っている。心なしか胸もお尻もますます丸みを帯びて来たようで、だから俺も太ったんじゃないかとからかったのだ。

 あのおぞましい触手に変身し、さくらの処女血で又ヒトに戻った日以来、俺は悪い憑き物でも落ちたように気持ちが前向きになり、さくらの通う高校に編入学して妹と一緒に楽しく通学している。以前通っていたバリバリの進学校とは全然違う、どちらかと言えば偏差値の低い普通の高校だが、長い病気に伏せていて回復してからここに来たと言って通っている俺も充実した毎日を送っている。もちろん違うクラスだが同じ1年生のさくらは、困ったことに俺にベッタリ付いて回って来る。この学校でも劣等生のさくらが落第しないように勉強を教えてやるのは、自分の勉学よりはるかに大変だ。

 5年間と言う長期の引きこもりを脱した俺は、家族の中での地位もしっかり回復した。とりわけ冷たく突き放されていた父さんともすっかり和解し、本当に仕事で家にいる時間が少ない父さんに、お前が母さんやさくらやばあちゃんを守ってやれ、と言われて男としての自覚も付いて来た。もっとも父さんも、俺が母さんの性的欲求不満を時々満たしてやっているとは夢想だにしていないだろうが。

 さくらとはあれ以来、もちろん仲の良い兄妹以上の関係を持つなんてことは一切ない。本当にアイツのバージンを破ってやったのかどうかもハッキリしないのだ。さくらは笑ってごまかし教えてくれないし、天使のように清らかなさくらの心を知った今、コイツに手を出して汚すなんてことは俺には絶対出来ない。

 今張り切って幸せな生活を送っている俺の数少ない悩みのタネと言えば、ばあちゃんがあれ以来めっきりボケてしまって、それが俺のせいではないかと思われることだ。でもすっかりボケてしまっても、出来る限りの世話はしてやりたいと思っている。イソギンチャクに変身したり、全裸で徘徊したりはしないだろうから。

 それから、俺に嬉しそうに付いて回るさくらに、ちゃんとボーイフレンドが出来るかどうかも大きな心配ごとだ。いや、本当に心配なのはそうではない。さくらのボーイフレンドを知らされた時、俺が血迷ってその男をぶちのめしたりしないかどうか。俺にはまだ自信がない。

~おしまい~




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作者:二次元世界の調教師さんのHP 『新・SM小説書庫』


主に女子高生を羞恥や快楽で調教するソフトSM小説が掲載されている。
相互リンク先も膨大でテキストサイトにとどまらず画像サイト探しにも便利。
男性ファンのみならず女性の心をもくすぐる作品が多い。









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