第1話


久保早希 34才 主婦

肌寒い季節。私は高速道路に乗って実家に帰る途中、サービスエリアの駐車場で休憩していました。
夫と喧嘩して、しばらく実家に行くつもりだったのです。

休日だったので、まわりは家族連れやカップルばかりです。
ミニスカの女子大生くらいの子が、彼氏と歩いているのを見て、馬鹿らしいと思いました。

「この寒いのに、なんであんな格好で。そこまでして、彼氏の気を引きたいかなあ・・・」

そのとき、強い風が吹いて、スカートがふわりとめくり上がりました。
後ろ姿でしたが、なんと下着をつけてないお尻がぷるんと見えたのです。

恥ずかしそうにする女の子。彼氏はニヤっと笑って、女の子の頭を撫でました。

「そういう趣味のカップルか・・・」

そう言えば私も、結婚前は夫とのデートで同じようなことをしたことがありました。
あのときの夜は盛り上がったものです。

「今でも、あんなことすれば、盛り上がるのかな・・・」

夫とはしばらくセックスレスでした。
昔のような仲に戻るには、ああいう刺激的な体験もいいかもなと思いました。

私は、実家に戻る代わりに、あのプレイを自分も実践してみることに決めました。
いえ、もっともらしい理由をつけながらも、さっきの様子を見て、私の性欲が抑えられなくなったのです。

「やっちゃおう」

私は一人クルマの中で決心しました。今日の服装は長めのパーカーにジーンズ。
ジーンズを脱いで、パーカーだけで外に出ることに決めました。

たぶん、ちょっと前屈みになったりするだけで、パンツが丸見え・・・。
想像するだけで濡れてきそうです。

バタンッ!

私は勢い良くドアを開け閉めし、パーカーを下に引っ張りながら外に出ました。
素足に冷たい風が気持ちよくて、さっきまでのイライラしていた気持ちが落ち着いて来ました。

駐車場を抜けると、人が何人か座っているベンチの横を通ります。
ぱっと見、私の格好はそれほど不自然ではないのかもしれません。

ほとんど、私に注目する人はいませんでした。
ただ、何人かの男性は私の生脚に気付いたみたいで、チラ見してきます。

「私もまだまだ若いつもりよ」

脚を見られながら、女としての自信を取り戻していました。
今度は、人でごった返している土産物売り場の中に入っていきます。

男の人はチラチラとこちらを見てきますが、ほとんどの人は下半身が下着だけとは気付いていないはずです。
最近流行りのショートパンツでも穿いているのだろうと思われているはず。

私は下に展示してある土産物を見るふりをして、しゃがみこみました。
後ろからは、パーカーからぎりぎりのところでパンツが見えていると思います。

男性が複数、私の後ろを往復しはじめました。

「やってしまった・・・。ついに露出していることがバレた・・・」

大勢の人たちがいる中で露出していること、それが複数の男性にバレたことで、私の心臓はバクバクと鳴っています。

「もっと刺激が欲しい・・・。これだけじゃ止まれない」


第2話へ続く













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