<第4話:時間の再開>

時間の止まった世界でαメカのコンパニオン水沢彩に悪戯を始めた太郎の興味は、彼女の脚に集中していった。
足元の靴は白いパンプス。靴底は5cmくらいありそうだ。踵に付いているヒールは太め、高さは目算で20cm以上。凄く歩き難そうだ。

先ずは膝から下、靴と合体している白いカバーを外そうと、ふくらはぎで縦に締めているファスナーを指で摘まむ。
ジーっというファスナーが発する音と共に白い布は緩み、開かれ、パンストに包まれた彩のふくらはぎを見せるようになった。

ファスナーが全て下り、白い筒を両手で開いていくと、だらりと垂れ下がって地面に落ちる。
こうして彩の左脚はスカートの裾から足元に至るまで、薄い布に包まれた脚を全て見せるようになった。

全面が見えるようになった白パンプスを見ると、足の甲に白いベルトが1本掛かっている。白いカバーに隠れて見えなかったが、この歩き難そうな靴は、このストラップで固定して脱げないようにしているらしい。

モーターショーコンパニオンの衣装を1つずつ解いて中を見る楽しさを感じている太郎は、靴の中も見ようと白いストラップのボタンを外した。
そして、太くて長いヒールを握り、靴を揺すりながら引き下げると、彩の足からあっさりと抜け落ちる。

遂に水沢彩の足元を覆っていた白パンプスが太郎の手の内に入り、宙に浮いている左足は、ベージュのパンストに包まれた彩の脚そのものをスカートの裾から爪先まで全てを露出させた。

このパンプス。遠目に見てた時は分からなかったけど、こうやって間近で見ると結構傷だらけで黒ずんでるんだな。
それに、パンストってやつはウェストから足先までず~っと筒みたいに巻いてるんだ。これって凄く面白いな。こっちなら摘まめるし。

パンプスを脱がされたことで、爪先まで露出した彩の脚は、爪先から足首、膝に太腿と、全てを撫でまわせるような状態で太郎の面前に晒していた。
当然その脚は爪先まで全て薄いベージュの布に包まれて輝いている。パンストという物体に興味深々の太郎は、脛にふくらはぎ、足首に踵に足裏、そして爪先、全てを撫でまわした。
ピッタリ張り付いている太腿と違って足先の方は皺を寄せ易い。足首だのアキレス腱だの爪先だの、太郎は摘まみ易い部分の生地を指先で挟み込んで引っ張ったり、擦り合わせたりして感触を楽しんだ。

凄い。伸びる伸びる。脚にピッタリ張り付いてると思ったけど、この辺を摘まんで引っ張るとこんなに伸びて薄く広がるんだ。コンパニオンって、こんな面白いもん脚に巻き付けて歩いてるんだ。
こうやって両手で引っ張り上げるとメッチャ形変えて広がってくし。これって何処まで伸びるのかな。。。あっ!?き、切れた!

爪先を包むパンストを左手で摘み上げ、浮き上がった足の甲を包む繊維を右手で摘まんだ太郎が、生地を引き伸ばして遊んでいた時である。突然、太郎の指先がパンストの生地を押し破って中に入り込んでしまった。
太郎にとっては予想外の展開。しかし、このことが太郎の興味を更に引いた。

パンストという代物が簡単に破ける薄っぺらい布であることを知った太郎は、両手の親指を破れ目に差し入れて、傷口を大きく開いていった。
ブチブチという鈍い音を立てながらベージュの布は左右に裂かれていき、中に隠された素肌を見せ始めた。
現れた足の甲を両手で包み込むように握った太郎は、そのまま生地の中で指を這わせて、裏側まで彩の素足を触っていく。パンストとは違う、素肌のすべすべした感触、素足そのものの柔らかさが太郎の手に伝わる。
続いて太郎は、パンストの破れ目に指を掛け、ベージュの生地を爪先から回しこんで足指を曝け出し、そのまま足首の方へと捲り上げ、更に破れ目を広げながら膝の上まで引き上げていった。
宙に浮いている彩の左脚は、包み込んでいた足先のパンストを引き裂かれ、捲り上げられた結果、足先から膝上まで素足を露出するようになってしまった。

レベル高きモーターショーのコンパニオンだとか現役RQだとか言っても、脚をテカらせてるパンストとかいうのは、こんな簡単に破けちゃうんだもん。何か面白いな。
この水沢彩ってRQは、ブラ露出させられて、靴脱がされて、パンスト破かれて、素足で歩かされたらどんな反応するんだろう?何か凄い楽しみになってきた。そうだ、この楽しみ、加藤先輩にも分けてやろう。

太郎は、脱がせた白パンプスを手に持つと、純也のいる方へと戻っていった。

間もなく、時計の針が再び回り始め、場内の音楽が鳴り響き、人々が動き始めた。
太郎、そして純也が歩く視線の先で、前を進んでいた現役RQにしてαメカのコンパニオン、水沢彩がその場で立ち竦んで周囲を見回していた。
左足は靴が無く、パンストが膝上まで捲れてるので、素足のまま爪先立ちになって辛うじてバランスを取っているのが見て分かる。

そして後ろを振り返った先、純也と並んで立つ太郎の手に、厚底の白パンプスが、その途中の地面に白いレッグカバーの落ちていることに漸く気付いた。

「あ、すみません。靴落としましたよ。」

太郎は目の前に転がってきた靴を拾ったような素振りで彩に声を掛けた。

「あ、有難うございます。」

何故レッグカバーが外れ、ストラップで固定していた靴までもが脱げたのだろうという疑問を持ちながらも、彩が太郎の方に向かって歩いてくる。
と言っても足取りが覚束ない。何せ5cmの厚底&20cm超のハイヒールが片方脱げてるのだから、左右の脚の長さが20cm以上も違っているようなものだ。

パンストが膝上まで捲れ、素足で20cmの差を埋めるべくヒョコヒョコとぎこちない歩き方で進んでくる彩の姿を目の当たりにした太郎。右に履くパンプスがグラグラと揺れてるのも見える。
他のイベントとはレベルが違うモーターショーのコンパニオン。今年注目の新人RQ。そんな純也の言葉を思い出しながら、そんな凄い女が、軽い悪戯をされただけであんな姿になるという事実に、太郎は妙な興奮を覚えていた。

漸く彩が近くまで歩み寄った時、太郎はその場にしゃがんで彩に靴を履かせにかかった。

「あ、あの。。。む、胸が。。。」

「え!?あっ!。。。」

白パンプスが足に収まり、後はストラップを留めればというタイミング。頭上で純也と彩の声が聞こえた。
太郎が上を見ると、彩が顔を赤らめて両手で衣装を慌てて引き下げて胸を隠し、お礼もなくそそくさと立ち去っていく。

「先輩。あの人、顔赤くなってましたね。」

「うん。だって、ブラジャー丸出しだったもん。チラ見はあっても、あんなん初めて見たよ。」

「足元なんて、パンスト破けて捲れ上がってましたよ。それにパンプスのストラップ、留める前だったから、左足の靴をカポカポさせて歩いてますね。あの厚底ハイヒール、ストラップ留めないとあんな歩き方になるんだ。」

「だな。あんな恰好見ること普通はないぜ。何か得しちゃった気分だ。」

こうやって、太郎の初めてのモーターショー見物は終わった。



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