<第10話:秘密の撮影会>

暫くして、太郎の待つところへ彩が帰ってきた。手には履き替える為の薄い布を持っている。

「あ、帰ってきた。ちゃんと化粧直したんだね。やっぱメイク決めると、それだけでカッコいいね。流石は人気RQ。」

嬉しそうに話しかける太郎に対し、オドオドと下を向いたまま何も言わない彩の態度は対照的だ。

「それじゃ、始めようか。」

太郎の掛け声と同時に、純也の時間が動き始めた。が、上半身は裸、下半身もビリビリに破れたパンストとパンティだけで後は無しという状態で目の前に立つ彩を見て、何が起きているのか呑み込めず呆然としていた。

「先輩。千葉から富士まではるばる追いかけてきた高校生の僕たちに、優しいRQ水沢彩さんが特別サービスしてくれるって。」

「え!?」

何を言っているのか理解できない純也は間の抜けた返事をした。

「これから僕たちだけのために目の前で生着替えをしてくれるんだって。写真も撮り放題だよ。僕たちだけの秘密にするって約束でね。」

「あ、あ、そ、そう。」

戸惑いながら彩の方を見る純也。彩は俯いたまま返事をしない。

「最初はポーズを取りながら残ってる衣装、といっても破れたパンストとパンティしかないけど、それを1枚ずつ脱いでいくの。一度は素っ裸になっちゃうよ。アソコに直接触れないって条件付きだけど。」

「え!?い、いや山田。それヤバイんじゃない?だって犯罪になっちゃうよ。。。」

流石に純也は普通の高校生。良識ある人間として当然の反応をした。

「大丈夫だよ先輩。だって彩さん自らが申し出てくれた個人サービスだもん。当分ここには人来ないんだって。だから僕たち高校生に魅力的な大人の裸ってのを見せてくれるんだって。ね、彩さん。じゃぁ、ポージング始めて。」

「あ、は、はい。わ、分かりました。」

突然話を振られて力なく答えた彩は、言われた通りにポージングを始めた。
バリっと固めた前髪にポニーテールは元のまま。黒いアイシャドウが印象的なメイクも元に戻った。女はメイクで化ける。さっきの情けない姿とは打って変わってカッコ良さを取り戻している。
とは言え、よく見ると散々泣いて腫らした目は赤いまま。どう頑張ってメイクを厚塗りしたところで、こういうところは隠しようもないらしい。人気RQと雖も、そんなところに限界を感じさせて面白い。
そして首から下。本来なら胸を覆い隠すように黄色い衣装がある。しかし、目の前で立つ彩は肩からヘソまで素肌を露出し、豊満な乳房とピンクの乳首を青空の下に晒している。
腰から下はビリビリに引き裂かれ、更に何度も転ばされて土で汚れた哀れな姿のパンスト脚。そのベージュのパンスト脚でそのまま地面を踏んでいる。その中にはパンストに透かし見せられている白いパンティが漸く陰部を隠している。
彩の身体に残されたのは、ベージュのパンストと白いパンティだけ。そんな恰好の彩は、さっき純也の前で取っていたポーズ、右脚を前に出して左脚とクロスさせ、腰に手を当て半身の態勢でカメラのレンズを見ている。

と言っても、脚を細く長く魅せていた黒皮の厚底ニーハイブーツもなければ、太腿を引き締めつつ日の下で輝いていたパンストも破れて汚れているのでは、さっき魅せていたような美脚には程遠い。
胸だって黄色い衣装で寄せて谷間を作っていたのに、今は露出しているだけ。さっきと比べると全体的にスタイルの良さが半減している。

太郎には、衣装とメイクで作り上げられているRQというのは、衣装を剥いで崩せばこの程度にしてしまえるという楽しさを感じながら、目の前の彩を見ていた。

戸惑いながらも、こんなチャンスは無いと、漸く純也はシャッターを切り始めた。そして太郎も。
前から後ろから。横から。そして下から。何枚も写真を撮った後、太郎が彩の間近に歩み寄り、そしてウェストを締めるパンストのゴムを掴んで引っ張った。

「じゃあ彩さん。そろそろこの2枚も脱いでよ。」

「え!?あ、あ、はい。。。」

返事をし、震えながらパンストとパンティを脱ぎ始めた彩。中に隠されたものが徐々に姿を現してくる。

「ほら。加藤先輩。最高のサービスしてもらっちゃったよ。人気RQ水沢彩が一糸も纏わぬ姿で撮影させてくれるって。こんなチャンス二度とないよ。」

言いながら写真を撮り始めた太郎。純也もつられてカメラを構えた。
しかし、この姿では流石の彩もポージングなどしていられない。しきりに両脚を動かして太腿を密着させ、カメラのレンズから陰部を隠そうとし、特にカメラが接近しようものなら両手を使って股間を覆い隠した。

「何やってるんだよ。ちゃんとポージングしろよ。必死にカメラから隠そうと動いて。人気RQ水沢彩が聞いて呆れるぜ。ポージングぐらいまともにしろよ。」

不満げに言い放つ太郎に対し、涙を溜めた真っ赤な目で睨む彩。何かを言いたげだ。そんな彩の目に気づいた太郎が、写真を撮りながら彩の間近に迫り、耳元でそっと囁いた。

「やっぱり大勢がいる撮影タイムで素っ裸にされたい?ねぇ、人気RQのお姉さん。」

ボソっと呟いた矢のような一言が彩には効いた。渋々ながら腰に手を当て、カメラに向かってポーズを取り直す。
とは言え全裸の撮影会など経験がある訳ない。必死にポーズを取り、カメラに視線を向けるも、身体はガクガクと震え、目は涙で真っ赤。今にも泣き出しそうだ。

しかし、太郎の遊びはこの程度では終わらなかった。



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